OneShot 感想


ととのロスでDDLCのプレイを始めたら今度はDDLCのロスもこじらせて余計に悪化したワイ。
第四の壁を突き破ってこちらに接触してくるゲームを求め再び彷徨うこの現象はもはや麻薬中毒者のような(ry
そんな中、その2つが好きならOneShotもいいゾという誘いに乗って遊んでみたのでその感想文になります。
例によってネタバレ全開です。正直かなり良いゲームだったのでまだ未プレイで遊べる環境にある人は直ちにブラウザバック&SteamでOneShotっていうゲームを買いましょう。今すぐにです。

大丈夫な方は下へスクロールをお願いします。






















































「第4の壁を突き破るジェスター様。」

突き破ってないし読んでないし関係もないです。



以下OneShotの感想文。

OneShotはプレイヤーは神様となって主人公「ニコ」を導き、太陽が失われて崩壊していく世界に再び光を灯すゲームです。
どことなくUnderTaleを彷彿とさせる作りではありますがそっちとは違って戦闘とかはなく、ひたすらお使いと謎解き。
謎解きは簡単なものも多いですが基本ノーヒントなんで一度詰まると突破するのは結構難しいかも。特に一周目ENDの後の仕掛けは完全ノーヒントだから気づかずそのままゲーム終わらせてしまった人も多いかも。この辺はまた後述します。


プレイヤーはニコを導く神様となるのですが、このゲームの最大の魅力はニコきゅんの可愛さにあるかもしれない。
こちらがそのニコきゅんです。



ねこみみ(っぽい頭?帽子?)!!
8歳(?)!!
中性的な顔出し!(男の子なのか女の子なのかは作中不明




八重歯!
上目遣い!
萌え袖!
まだママ離れ出来てない!


あ^〜〜〜萌えの塊じゃ〜〜


そんなニコきゅん。実はこれから遊ぶ世界の住人ではなく、目が覚めたら知らない部屋の部屋にいつのまにか来ていたという状況です。
昨日まで家族と一緒にいたわけなので寂しさを覚えて神様であるプレイヤーに頼ってくるのですがこれまた素直でいい子で・・・。

あ^〜〜〜萌えの塊じゃ〜〜(二回目


ニコきゅんが目覚めた小屋らしき場所に電球が落ちており、この電球を塔のてっぺんまで運ぶことがこのゲームの当面の目的となります。
その電球を塔のてっぺんに置くと再びこの世界に太陽が訪れる仕組みです。



前述の通りニコきゅんと旅する世界は太陽が失われているため、この世界に済む住民たちは限られたエネルギーで何とか周囲を照らしてホソボソと生活を続けています。
それだけならともかく、原因不明の通称「四角いなにか」によって世界が徐々に侵食されており、仮に太陽が戻ったとしても既に手遅れずれ世界は滅びてしまうのではないか・・・といった声も聞こえてきます。
そのため雰囲気としてはいわゆる終末世界であり、いずれ自分達は近い内に死ぬことになるだろうと悲壮感にあふれている住民たちのほうが多いです。

住人達の中には太陽さえ戻ればきっと世界は元通りになると信じるものもいれば、太陽が戻ったところで意味がないと嘆くものもいるためニコきゅんと一緒にそれぞれの住人たちのストーリーや葛藤と向き合うことになるので中々考えさせられる場面もいくつかあります。
元々あまりゲーム性は高くないのである意味動かすことの出来るノベルゲームっていう方がある意味しっくりきますね。


↑救世主であるニコきゅんに協力的な住民。このシーンは結構重要な場面となる。


終末世界を旅するだけでも結構特徴のあるゲームではあるのですが、このゲームで最も印象付けられる事は第四の壁を破ってこちらに接触してくる存在が挙げられます。
ニコきゅんの他にも「存在者」と呼ばれるものや「作者」と呼ばれる2つの登場人物があり、彼等はゲームを通り越して直接こちらに語りかけたり時にはPCのディレクトリファイルを弄り回したり追加したりしてきます。
既に存在しているファイルを編集してくることもあるため普通にウィルスまがいの挙動起こしてくるのでセキュリティソフトによってはウィルスだと勘違いさせられて停止される可能性があるぐらいです。というか、私はセキュリティソフトに引っかかって一回強制停止されました。



↑存在者を追い詰めている場面。ゲーム内のテキストじゃなくてWindowsのエラーとかのポップアップウィンドウでいきなり「おまえか」って語りかけてくるので普通にびびる。

この第四の壁を越えて語りかけてくるシーンは多く、DDLCのモニカ同様こちらの名前をズバリ言い当ててきます。
モニカとはまた違った妨害や危害を加えようとしてくるのでファイルも書き換えられたりするシーンもある以上、ある意味恐怖度についてはととの以上だったかもしれない。

語りかけてくるだけじゃなく、謎解きも一部第四の壁を越えた解き方が求められるシーンもあります。



例えば上のシーン。指定のマス目が点灯していれば次に進めるシーンなのですがゲームの画面だけではノーヒントでどう頑張っても解けない仕様になっています。
しかしマイドキュメントにいつのまにかクローバーマークのexeファイルが置かれており、そのファイルを起動するとゲームとは別の画面が表示され・・・。



紙をクローバーマークに合わせることでどこのマス目が点灯していれば良いか答えが分かるようになります。
この別のファイルを起動させて重ね合わせる仕組みは気づいた時本当に凄いって口に出ましたね。

ドアがたくさんあって間違った扉を通るともとに戻される場面でも・・・



プレイヤーへのメッセージと共に通るべき扉を教えてくれます。
そうしたプレイヤーとニコを妨害する存在者と逆に助けてくれる作者のちからを借りてニコを塔の頂上へ導きます。

しかし物語を進めるとある重大な事実が発覚します。
世界を再び太陽の光で照らすには塔の天辺に電球を置く必要があるのですが、その電球が存在している限りニコはこの世界に縛り付けられてしまうことがわかります。つまり元の世界に帰るには逆にこの電球を叩き壊さなければいけないのです。
しかしこの電球が割れた瞬間、ニコは元の世界に帰りますがこの世界は即座に消滅してしまいます。



帰れなくなってしまうことを承知の上で世界に光を取り戻すべきなのか?


それともニコを元の世界に返してあげるべきなのか?


チャンスは一度だけ。この選択はやり直しが効きません。
ゆえにOneShotなのです。




私は悩みに悩んで太陽を戻すことにしました。
ニコを救世主と呼んで手伝ってくれたこの世界の住民を裏切るのはとても忍びなく、ニコには申し訳ない考え方なのですが
決してニコは一人になるわけではなく家族には会えませんがきっと救世主としてこの世界の住人には歓迎されて暮らせるだろうと思っての選択でした。




世界は再び光を取り戻したところでエンディングが流れゲームが終わるのでその後どうなったかはわかりません。
もし一部の住人が言っていた通り太陽を取り戻したところで「四角いなにか」の増殖を止めることは出来ず結局侵食されて崩壊されてしまったのではただの延命にすぎず、結局ニコは失わなくて済む命を失ったかもしれません。
しかしそれ以上のことは想像することしかできないので推察はここまでとします。
ちなみにもう一度ゲームを起動しようとするとニコが目覚めた部屋が表示された後、再び暗転してゲームがすぐ終了します。DDLCの終わりと同じようにすぐに終了してしまう状態と一緒。



ゲームはこれで終わり・・・・に見えますが実はまだ続きがあります。
これがノーヒントなので本当に気づかない人も多いんじゃないのかっと思いますが実はゲームを起動する前にクローバーマークのexeファイルを起動しておくと手紙が表示されます。そこにはもう一度世界をやり直す方法が記載されています。やっていることはセーブデータの削除なので一見ただのリセットに見えますがゲームを起動した瞬間にニコきゅんが「あれ・・・kyupiru・・・?ん・・・?誰のこと・・・?」とひとりごとを言ったり



存在者もその事に感づいてきます。
此処から先の事は割愛しますが一周目の時は行けなかった所に行けるようになったり新しい分岐点が増えたりしています。
そして最終的には世界に太陽を取り戻しつつ、ニコきゅんを元の世界に帰らせる完全ENDにたどり着けるようになります。



この最後のお別れシーンは涙なしには語れない。
この後ニコきゅんは扉の先へと退場していくのですが前述の通りニコきゅんの住む世界はここではないので・・・



なんとあろうことかゲームの画面を飛び越えてデスクトップの上を歩いて画面外に退場していきます。
この演出は本当に驚きました。アイディア賞を授けたい。
ニコきゅんがOneShotから退場した後は元の世界に帰ってしまっているので三週目を始めることは出来ず、とある力を借りてもう一度最初から遊ぶことは出来るのですがそれはニコの記憶の中という扱いになっておりニコきゅん本体の色が若干色あせており思い出の中であるという演出がなされています。
つまりニコきゅんとプレイヤー間のやり取りはあったかもしれない会話であり、実際に今会話しているわけじゃないと考えるとどこか寂しく感じますがUndertaleみたいに全員また引きずり戻して不幸せな時代に戻すというのはそれはそれで忍びないものであり、この方法は後腐れがないので画期的な演出であるとも思います。
ゲームはこれで今度こそ完全終了です。完全ENDまで6時間でした。


ゲーム内のストーリーや特徴については概ね以上になります。
全体的な評価は非常に高く、総合点はUndertaleに並ぶ傑作だと思います。
ただUndertaleと比べて戦闘とかあるわけではなくアクション性には乏くく頭ばっかり遣わせられます。、謎解きも難しいところは本当に難しくそしてヒントもないのでこの辺は人によってはものすごく苦労するかもしれない。一応私は攻略サイトとか見ないで全てクリア出来ているので多分問題ないレベルの難しさだとは思いますが・・・。性質上読み物作品にかなり近いのであんまり「ゲーム」とは言えないので人は選ぶかもしれない。

このゲームに一番疑問を投げかけたいのは果たして二週目は必要だったのかということ。
確かに一周目では世界かニコきゅんしか選べないため必ずどちらかを犠牲にしなければいけません。一方二週目は両方救うことが出来るのでストーリー的にはかなりスッキリした終わり方なのですがいかんせん元々そこまで長い作品ではなく、ととのみたいに精神的地獄を味わってる訳でもなく、地獄に落ちた一本の蜘蛛の糸みたいにほんの僅かな可能性に欠け、危険なリスクに対峙しつつ何度も試行錯誤した上にようやくたどり着いたハッピーエンドってわけでもありません。一周目でさんざん「チャンスは一度切り。」「やり直しはきかない」「OneShot」と言っておきながら簡単にやり直せているので一周目の重さが一気に吹っ飛んで急に軽いエンディングになっちゃったような感覚はどうしても拭えませんでした。この制約を取っ払うっていう部分にもうちょっと抽象的ヒントでよかったかもしれない・・・。
とはいえ、一周目しかなければないで「後味がー」って言ってたかもしれないのであるのとないのどっちがいいのかって言われたら「あったほうが良い」とは答えますが・・・。もう少し二週目のストーリーに一捻りほしかったのも事実ですが・・。

※追加更新:メッセージ送信で実はこんな仕掛けがあったっていう情報を貰えたので記載します。
こんな経緯があったんか・・・。

■送信内容 
Oneshotクリアしてるからネタバレでいうのだけれども
キュピル殿が話していたいわゆる「二週目」
このルートは実はこのゲームが世に出た当時は存在してなかったんですよ
Solstice Updateっていう大型アップデートで追加されたルートなんです
スチームで発売されて数十日後
Solsticeルートが発表されました
ストーリーの途中で「大きな時計の下の扉」というセリフ、
00:00:000と表示されたデジタル時計が出てくると思います
あれは当初、開かない扉でした
至天の日、「Solstice」に向けたカウントダウンで
その日になると扉が開き、真ENDに迎えるという仕掛けだったのです
二週目に捻りがほしい、と言ってましたね
実は、壮大なひねりがあったんです
Solsticeの日になるまであの扉はどうやっても入ることができず、
通常ルートしか進めなかったんです
つまり、何度も何度も
電球を割るか、戻すかの選択を迫られる
割っても戻してもニコちゃんは電球にとらわれ、
無限に世界を回り続ける

Solsticeの日を迎えることで、そのループから脱出できるという
仕掛けだったんです

でもそのカウントダウンが終わった今
ちょっと味気ないと思ってしまうのもわかります
もうあの感動は味わえないんだろうな、と
プレイした私の友人も
「oneshot最大の感動点にして欠点」と評価しておりました
当時プレイした人たちを羨ましく感じますね。


ともかく、
それでもこのゲームの評価はゆるぎません。高い点数を与えたい、与えてほしいと思います。
私はこんな感想文を書いてしまってこそいますが後腐れがないのは良いことで昨今のクソみたいな「後はお前らの考え次第!!」みたいに読みてに投げかけるどころか投げつけてる終わりじゃないのはやはり評価は高いです。

残念ながらUndertaleのように有名な作品になることが出来なかったゲームですが、ノートPCでもいいから何かしらのPCさえ持っていれば誰でも遊ぶことの出来るゲームですのでぜひ一度遊んでほしいゲームです。

私のレビューもとい感想文は以上です。

最後に・・・。




ああああああああああああああニコきゅんきゅん!!!ニコキュインキュイン!!!!」



「きもっ。」

ニコきゅんだったらきっと「えっと・・・・大丈夫です、続けてどうぞ。」って言ってくれる。


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