うおおおお!!今日こそ魅魔様倒す!!
知ってた。
はーーーーマジつっかえ!!
「今日はもうあきらめよ?」
レベルもう57越えしてなんで40ちょいの敵倒せないの?ちょーいみふめー!!
「きもい。」
カッーーーーーーーー
しょうがないからレミリアちゃん、番外編です。でも今日は紅魔館も特にトラブル起きてるわけじゃないようですし、何もイベントがありません。
「じゃー今日はこれで解散!!」
今すぐ解散する場合は大人のコンテンツが始まりますが・・・・。
「許して・・・。」
反抗という発想は出てこないらしい。
しかしではどうするつもりですかね。
「・・・・・・・・・・。」
「うー。」
変な時間稼ぎはじめましたよこの吸血鬼。
あー、じゃーちょっと私別件あるのでここでちょっと待ってて下さい。
次の魅魔戦に勝つために拾いそこねた道具がないか探してきます。
「ごゆっくりー!!」
俺が居なく成ると分かると途端にご機嫌になる・・・。
あ、フランちゃんは一緒に来てね。
「お姉様ぼっち。」
「そいつと一緒に居るくらいならぼっちのがマシ。」
どんだけ
・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「うーん・・・・・なにしようかな・・・。ここ雀荘もないし・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・zzz・・・・・・・・」
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「(ここはどこだ?)」
目が覚めたらそこは薄暗い洞窟の中だった。
記憶を遡るが、寝る前は確かにベッドの上で眠りに入っていたはずだ。こんな薄暗く埃っぽく、それでいて酒臭い洞窟の中なんかで決して寝てなんかいない。
「(とにかく・・・外に出てみないとな・・・・)」
硬い岩の上で寝ていたせいか背中がとても痛い。
立ち上がって何度か腰を回したり肩を動かす。動かすと体からボキボキと骨の鳴る音が洞窟内で響いた。
「(武器・・・・はあるな。)」
腰には愛剣がぶら下がっている。
これさえあれば大丈夫だ。・・・・いや、しかし暗くてよくみえないな。本当に自分の剣か?
とにかく光の見える方へ足を動かす。外に出て、ここがどこなのかはっきりとさせよう。
・・・・・。
「うっ。」
眩しい光。
目を細め、手のひらで軽く顔を覆う。
目に見える光景の先には赤提灯をぶら下げた屋台が所狭しに並ぶ不思議な空間だった。
「ここは・・・・洞窟の外かと思いきや、この空間全体が洞窟の中か?」
上を見上げても青空や星空は見えない。この薄暗さから外は夜かと思ったがそういう訳ではなかったようだ。
「そうだ、武器・・・。」
腰にぶら下げている剣を確認する。
「大丈夫だ。赤いいつもの剣だ。」
ふと気配を感じた。誰かがこっちに来ているようだ。
反射的に岩の陰に身を隠し様子をうかがう。
「しかし、いい加減魅魔様倒せないと本編がいつまで経っても進まなくて事実上の休止状態になってしまうんだが・・・・。」
「フランは悪くない。」
「これ以上言うと痛い目にあうやつだ。」
幸薄そうな男と背中からクリスタルのぶら下がった羽を生やした少女が雑談を交わしながら目の前を通り過ぎていく。
男の方は人間のようだがもうひとりの方はこちら側の人ではなさそうだ。
ただ今更そんなものを見ていちいち驚いたりはしない。
「(もっと変な奴やこの世の理から外れた存在も目にしたり斬ったりしてきたからな・・・)」
とにかくここがどこなのか。どうして俺がここにいるのか。
それを知るところから始めなければいけなさそうだ。
俺は先程の男と少女に話しかけた。
「すいません、ここはどこだか知りませんか?」
「人間?」
少女が首を傾げながら不思議そうにこちらを見つめてきた。暫くマジマジとこちらを観察してきた後、少女は口を開いた。
「ここは地底だよ。」
「地底?地下世界ってことか?」
「平たく言うとそうなんじゃないの?」
地下世界・・・地底・・・。
俺の住んでいた世界にそんな街は・・・・いや、あったな。
「ってことは、ここはアドセルか?」
「なにそれ?ここってそんな名前の所だったの?」
「いや、違うよフランちゃん。」
ようやく男のほうが口を開いた。
男の方もフランという少女と同じく俺のことをマジマジと見つめた後、再び口を開いた。
「・・・ごめんな。」
「は?」
唐突に謝られた俺はただ困惑することしかできなかった。
「なぁ、まってくれ。ごめんなってどういうことだ?」
「貴方がここにいる理由は俺が悪いんだ。」
ますます意味が分からない。
言葉のとおりに受け止めるとするならこの男のせいで俺はここに運ばれたってことになるが・・・。
男は俺が喋りかける前に言葉を続けた。
「帰る方法は一つだけある。この先に進んでいけば白い服を着た青い髪の少女がベンチに座っていたはずだ。背中に悪魔の翼も生やしている。その子が君のことを覚えていればきっと帰れるはずだ。」
「なぁ、ますます意味がわからないんだが・・・。」
「そのうちまた世界を作りたいとは思ってる。どうかそれまで待っていてほしい。」
「教えてくれ。お前は一体何を知っている?俺のことを知っているのか?」
「16年も昔から君のことを知っている。」
男は俺の問いかけを無視し一方的に言い放った後、カバンから何かを取り出した。
「スキマップ使うよ」
少女に向かってそう語りかけた瞬間、空間が突如裂け2人を飲み込みそのまま居なくなってしまった。
「一体何だったんだ?」
俺はあの男と話したことも会ったこともない。初対面のはずだ。
だけど男は俺のことをまるで子供の頃から知っていたかのような口ぶりで俺に話していった・・・・。
「・・・・ま、こんなことで一々驚くことでもないよな、もう。」
俺の身の回りはいつも不思議で一杯だ。
今はそれを受け入れられる余裕がある。
男はこの先にいる一人の少女に出会うよう言っていた。その少女に出逢えば元に帰れると。
その言葉を信じて俺は男の示していた先へ向かって歩いていった。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
男の示した先は俺があの赤提灯をぶら下げていた屋台の所だった。
ここのどこかに白い服を着ていて青い髪で背中に悪魔の翼を生やした少女がいるとのことだが・・・・。
「(そんな特徴的な子を見つけたらすぐわかるよな)」
悪魔の翼。
そう言われた時、少し昔のことを思い出してしまう。
「(そういえば・・・過去に一人いたな。悪魔の翼を生やしていた少女が)」
これももう何年も前の話し。
でも確かにあの少女は悪魔の子だった。
俺が思っていたより悪魔の子というのは多いらしい。
「(名前は・・・・なんて言ったっけ・・・・ら・・・・ラミ・・・ラミエル・・・いや、違うな・・・)」
ぶつぶつ呟きながら屋台と屋台の間を通り抜けていく。
「(ら・・・り・・・・いや・・・り・・・りでもない・・・。れ・・・・。・・・・・れ?)」
頭文字がわかった瞬間、霧が晴れたかのように全ての名前を思い出すことが出来た。
それと同時に男が言っていた少女を見つけ出し、俺は反射的にその名を口にした。
「レミリア!!!」
「ん?」
さっきまで一眠りでもしていたのか、少女は眠そうな顔をしながら顔をあげる。
が、それも俺の顔をみた瞬間驚いた顔をしながら俺の名を口にした。
・・・・・。
レミリアが俺の名を口にした瞬間、突如体が引っ張られ、視界は虹色に輝く光一色となり・・・・。
そして・・・・。
・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
ただいまレミリアちゃん。
「ねーちょっと聞いて!!!!!」
おっと、それ以上は言わなくてOK。
「ん?どういうこと?」
大事な大事な物がある。
それは確かにこの不思議な所に存在して、己の運命と向き合うがために努力を続けていた。
俺はそれをまた別の所から傍観していて、それの活動記録を記していた。
それは今もずっと活動を続けている。けどその記録を取ることをずっとさぼっていた。
気づけば彼の事をしる人もごく僅かになり、一時的にせよ俺を含めた全ての人の記憶から失われてしまった。それが幸か不幸かそれをここに引き寄せてしまった。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
いつかもう一度・・・もう一度彼の記録を残したい。そう思っているんだけど・・・。
昔は鮮明に見えていた彼とその周りの景色も今ではすっかりボヤケて鮮明に見えなくなってしまった。
その男と周りが鮮明に写っていた頃は・・あたかも彼と一緒にいたかのような気分になれたのだが・・・こうもボヤけてしまっては・・・・。
歳を取るっていうのは悲しいことだねレミリアちゃん。
「一つ希望言っていい?」
何?
「私のことも忘れて?」
レミリアちゃんはもう無理、ああああああああああああ抱きしめるんじゃあああああああああああ^^
「ヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!」
ヴァアアアア(震え声
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「おはようご・・・って、どうしてそっちから・・・」
「おや、キュピルさん。外に行ってらっしゃってたのですか?てっきり部屋にいるのだと思っていましたけれど。」
「あれ〜?なんでキュピルが外に〜?」
「ただいまルイ、ファン、ジェスター。俺もよくわかんなかったよ。ささ、今日も仕事するぞ。」