東方暗殺者(前編)


「イラッシャイマセー。」

ファッ!?

いきなり現れては変なこと言い出しましたよこの咲夜さん。何がいらっしゃいませーなんでしょうねぇ・・・。

「勿論カモってことよ。」

IYAAAAAAAAAAAAまた番外編DAAAAAAAAAAA(歓喜

「うー咲夜だー。」

「あら、可愛いお嬢様人形。」

「そうだ。このお嬢様人形。私にくださらない?悪い扱いはしないわよ?」

「びええええええ!!!!!!!!いつもの咲夜じゃない視線!!!!!!!!」

いつもこんなんじゃないか。

「さくやー。私だよ。本物のレミリアだよ。」

本物なら本物って言わん。

「ジョークも言えるお人形だなんてよくできてますわね。本物のお嬢様なら勿論館にいらっしゃいますわ。」

うーん、そうなんだろうなぁと思っていたけどやっぱりそうなんだなぁ。
そんなことより何しにきたんですか!変態でマニアなメイドさん!

「完全で瀟洒なメイドです!!次間違えたら殺すわよ。」

イヤンコワイ
それで何のようですか!!

「ふふ、実はですね・・・。」

咲夜さんが笑ってますよ!良い事あったに違いない。

「お屋敷がまた壊れて修繕費が必要になったから稼ぎにいってこい。」

レミリアちゃん募金はよ

「迷える吸血鬼を救うために募金お願いしまーす!」

動機が不純すぎて一円たりとも入らない。

「あんたは奴隷よ。さぁ、きなさい。」

アアアアアアアアン!!ヤダヤダヤダヤダーーーーーー!!

・・・・・・・・・。

「・・・ん?私置いてきぼりにされた?」







・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




「ふぅ、地下室も図書室もぼろぼろ。これは直すのお金かかりますねぇー・・・。」

「れみぃとフランの喧嘩は今に始まったことじゃないけれど最近にしては珍しかったわね。これ直すの誰がするのと思ってんのよ。」

「最近のお姉様嫌い。何か人が変わったみたい。」

フランちゃんフランちゃん!俺と今のレミリアちゃんどっちが好き!?

「眠くなってきちゃった。寝てくる。」

フランちゃんのこの絶妙なスルースキル・・・子供のテクニックとは思えない。子供ゆうても私の何百倍も長生きしてるけど。

「来たわね。」

それで私は一体何をやらされるのですか!!まさか体を売って稼げというのですか!!

「肝臓とか高く売れるそうね。摘出しようかしら?」

アカン

「紅魔館もご覧の通り何度も破壊されるわ爆発されるわで修繕費用が沢山かかる館になっている。そこで新しい事業を立ち上げて稼ぎ頭を作ることにしたわ。」

「ちなみにこの間また復活させたワイン事業はもれなく倒産しました。今はその借金も残ってます。」

紅魔館そのものが残っていることに疑問を感じずにはいられない。
それで一体どんな事業を・・・。

「暗殺事業よ。」

ファッ!?レミリアちゃんっ!?

オカシイナァ、レミリアちゃんはさっきまで俺の傍に・・・。

「私の人形だろ?まー今異変はやってるもんなー。」

異変って流行だったのか・・・。っていうか、どっちが本物なんだろうなぁ・・・。
レミリアちゃん、暗殺事業なんかやらないでレミリアちゃんとフランちゃん人形大量に捕縛して売りつけたほうが儲かるんじゃないんですかね・・・。

「変態が購入するからNG。」

そこはプライド優先のレミリアちゃんでした。チャンチャン。

「事業の説明でもしたら?れみぃ。」

「昨今の幻想郷はライバル勢力が多数出現していて相手を秘密裏に葬りたいと思う輩も増えてきた。」

「そこに私が目をつけて起業したわけだ。まぁ、本当に殺すとスキマ妖怪が動き出しちゃうからせいぜい嫌がらせ程度に留めておく程度だがな。」

ナンテヤツダ(ブロリー風に

「オキャクサマのプライバシーはキッチリ守っているから気軽にお願いできるぞっ。」

「ちなみにもう実績はできていますわ。こちらがお客様の声です。」

「【神社勤めのSさん(♀)】ハクレイージンジャートカイウーナマイキナージンジャヲーコワシテクレマシタ!!カナコサマモーオオヨロコビ!トッテモカンシャシテイマスッ!(高めの声」

もうちょっと頑張ってプライバシー保護しろよ。誰が頼んだかバレバレじゃねーか

「まだ他にもお客様の声が届いていますよ。」

「【職業不定のパッチェさん(♀)】ホンヲーカッテニーヌスムーバカヲ-マルハダカニシテークレマシタァー!スッキリシマシタァ!」

身内混ざってんぞ。っていうかもうほぼ実名じゃねーか!

「おい、モザイクいれろ。」

口調が怖い。っていうかモザイク以前の問題。

「あわわわ・・・。もっと編集技術勉強します・・・。」

編集担当小悪魔さんなのか・・・。

「こんな声も届いていますわ。」

「【職業:巫女のRさん(♀)】コチラノーサイトニータノンデーウチノジンジャガーコワサレタコトガーワカッタノデーヤリカエシテヤリマシタ!!ザマァーミロデスッ!」

思いっきりばれてんじゃねーか!!報復の連鎖始まってるよ!!!
ダメダメじゃねーか!!

「だめだめ・・・?」

泣きたくてー笑いたくてー本当の自分我慢してつーたーわらなくてー(キマグレン

「とまぁこの通り利用実績もいくらかありそれなりの稼ぎを生み出してくれている。おかげで人が足りなくてな。そこでお前を急遽採用した。」

採用面接すら行ってないのに勝手に採用された。就活生よ、これが次世代のブラック企業だ。

「ブラックじゃないわ。レッドよ。」

どうでもいい

「どうでもいい・・・?」

あああああああああああああああああああああ(ry

「あ!さっそく新規の依頼が入ってきましたよ。メールで。」

請け負い方気さくすぎるだろ。

「ちゃんと本人確認もとってますから・・・。」

「ターゲットはパパラッチが職業の文さんです。」

パパラッチ(震え声

「さぁゆけ実態なき者よ。ターゲットに一泡ふかせなさい。」

センセー!僕みたいに良い生き方をしてきた人間にはどうすればターゲットに嫌がらせできるのかワカリマセーン!(大嘘

「お前の評価報告書を見ると一部の人物にとって視界に入るだけで心底嫌な気持ちになると書いてあるのだが、それでもわからないか?」

どんだけ嫌われてるんだよ。

「なに、作戦は1人だけで遂行するものじゃない。今回はリトルデビルをつれていくといい。」

リトルデビル・・・?

「私のことです。」

このレミリアちゃん中二病全開だなぁ。





・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。






というわけで、ターゲットの住む家にやってまいりました。HEY!今何時?

「深夜1時です!」

まさに時刻はレミリアタイム・・・。
ターゲットはまだ起きているみたいですよ。ちょっと耳を澄ませて見ましょうか。




「あやややや。今月の新聞発行ランキング1位頂きますよ。」

「やはりパンチラネタは人気を集めますねぇ。クククッ。」




アイヤー。これは恨み買いますわー。
けしからん。写真は全て責任持って私が頂く!

「・・・・・・・・・・・。」

すいませんでした。せめて何か喋ってください

「もう・・・。それでどうするんですか?写真を焼却するだけではまた撮ればいいとかなんとかであんまり精神的ダメージ与えられそうにないですよ。」

フッフッフ、任せなさい。
どうすれば効果的な嫌がらせが行えるか常に研究してきた私にとってこの程度の仕事は造作ない!

「ワシさんって友達少ないですよね?」

うるさい。




・・・・。

・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



「今日も1日頑張って働いた~それじゃぁ寝ますかねー。」




ターゲットが眠りにつきはじめましたな。
完全に眠りについたら差し足抜き足忍び足で侵入しましょう。

「でも相手は天狗ですよ。きっと音とか気配とかには敏感なはずです。」

そこは・・・その・・・。小悪魔先生が魅惑的なテクニックで文を魅了し食い止めるとか(ry

「私達はこれから暗殺しようとしているんですよ!そんな素性がばれることやるわけないじゃないですか。」

暗殺とは一体・・・ウゴゴゴゴ・・・・

「天狗は聴力優れてるんですよ!忍び足程度じゃ到底・・。」

この会話聞かれてないぐらいだから案外そうでもないんじゃないのかな。

「んじゃ聴力のよさを逆手にとってスタングレネードでも投げちまえばいいんすよwwwwwwポォォォイwwwwww」

アッーーーー!!てめぇまた勝手に登場してはかってなことを!!



ズボンッ(破裂音


「(チーン(」

暗殺ってもっと華麗にやるもんじゃないんですかねぇ。

「敵領地への潜入は走って正門から突入が基本(モロバレ」

俺がプレイしたときのアルタイルさんは帰ってください。

「ほ、ほら。文さん気絶してますよ。仕掛けるなら今じゃないんですかね。」

寝込みにスタングレネード投げつけられるとか十分嫌がらせしたと思うが、本来やろうとしていたことはきっちりやっておきましょう。
カメラのフィルムをこれと取り替えて・・・・よし、完了。撤退するぞぉぉぉ





・・・・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・。


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「うぅぅぅ・・・なんか凄い頭が痛い・・・寝てるときに何か凄いことが起きたような・・・。」

「うわっ、朝6時!!早く現像して新聞発行しなきゃ!!!」

「しかしこのあやや。新聞データはもう出来上がっているのですっ。今日はみんな大好きパンチラ特集ですよぉ!発行!!」

「ふふふ、あっというまに100部発行されました。どれどれ・・・。」







「(チーン(」


この日、文々新聞は発行できず文はお詫びとして天狗洗剤を配る羽目になった(いらない







・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。


「よくやったぞ。依頼者が報復成功と判定した。報酬として1カリスマポインツやろう。」

やったー(棒声
このポインツを貯めるとどうなるんですかねぇ・・・。

「ポインツは交換制だ。1ポインツでスカーレット紅茶、5ポインツで咲夜の手作りクッキー。10ポインツで給料。」

10ポインツ以外良いのねぇーじゃねーか!!

「クッキーがいらない・・・?」

そうやって脅し従業員に給料を支払おうとしない。うーん、これが次世代ブラック・・いや、レッド企業か・・・(白目
100ポインツでレミリアちゃん抱きしめ権利券出してください。

「きもい。」

こっちのレミリアちゃんぐらいには好かれたかった(過去形


(続く)


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