This war of mine 4DAY Night


「マルコだ。今日も物資を手に入れるために出かけている。

今俺はボロボロの建物の前に来ている。戦時中にここに来たのは初めてだが
ここは戦争の前から廃墟だった。



何も廃墟なのはここだけじゃないけどな。今じゃ町の大半がこんな感じさ。
今日も使えそうな資材がないか片っ端から探していこう。
出かける前にマルコが機械部品が落ちてたら優先的に拾ってくるように頼まれている。どうやら小動物用の捕獲罠を作りたがっているらしい。
確かにそれがあれば不確実なところもあるが昼間でも食料が手に入るかもしれないな。・・・でも今掴まる動物ってネズミくらいだよな?あんまし食いたくないな・・・。

ところで、この廃墟でかつて人が住んでいたと思われる形跡があちこちに残っている。


※物資以外で何か気になるものを見つけた場合、虫眼鏡のアイコンが表示される。

どうやらこいつは・・・手紙のようだな。



今この街では教師という職業は成り立たない。なぜなら学校そのものが全て砲撃によって消し飛んだからだ。
だからこの手紙は戦前のものであるという推測が成り立つが・・・。
それにしてもこのマーシャへ宛てた手紙は何故ここにあるんだろうな?手紙を送らなかったのか?それともここにマーシャが住んでいたというのか・・・?

帰ったら暇してるマルコにでも話してやろうか。いや、あいつは今防衛で暇してないか。

・・・・ん?こいつは・・・絵だな。それも最近描かれたもののようだが・・・。


※今回の場合無意味な調査だが、ものによっては物資の隠し場所を知ることが出来るなど有益な情報が手に入ることもある。

何故裕福そうな奴等が散らかった廃墟に座っている?さっきの手紙に書いてあった良い絵というのはこいつのことを言っていたのか?・・・分からないな。
まぁいい。使えそうな資材がないか引き続き探していくことに・・・。

・・・・!!誰だ!?


※探索中、誰かに遭遇することもある。ただし気をつける必要がある。もしかしたらそいつは夜盗で人に危害を加える可能性のある者かもしれない。


驚いた・・・。戦前からホームレスがここに住み着いていたことは知っていたが今でもまだ済んでいる奴がいるとは・・・。
見てのとおりボロボロだ。壁はボロボロ、隙間風は吹いている。雨漏りもしていれば電気も通っていない。
とてもじゃないが俺達が今住んでいる隠れ家と比べたら雲泥の差がある。こんなところで夜盗に襲われたらひとたまりも無いぞ。

だがそれでもこの男がここにいるということは単純に他の選択肢がないということなのであろう。
俺は何も言葉にせずホームレスの言う台詞をただただ聞いていた。
彼は今飢えているらしく、しきりに食べ物を分けて欲しいと俺に訴えかけてきた。
頼れる身内はここにはいなく、自力で動ける力ももう殆どない。このままでは明日も生きているかどうか怪しいと男は言った。

生憎だが今の俺には食料なんてものは持ち合わせていない。
そもそもこんなお願いされるなんて予想だにしていなかった。


※時として誰かと取引するのではなく慈悲を求められるときもある。

ないものは渡せない。私はそういうとホームレスは酷く疲れた顔を見せた。
こっちだって少ない食料をすぐに渡すわけにはいかない。
俺は迫るホームレスをあしらいながら落ちている資材を集め始めた。
だがホームレスの男はそれでも私の後についてくる。

少し離れてくれないか?そんな泣きそうな声でないものをずっと強請られては腹が立つ!

そう言ってもホームレスは私から離れず次来るときは何か食べ物を持ってきてくれないかとせびり続けた。今本当に困っているのだろう。
それに私は困ってしまう。

結局その後も沢山の資材を持って外に出るまで、ホームレスの男は私の傍にいつづけひたすら食料をせびりつづけた。





・・・・。

・・・・・・・・・・・・・。


そして私は隠れ家へ帰ってきた。この言いようのない後ろめたさを感じながら。何故俺がこんな事を感じなければいけないのだろうか?
それはやはり相手が人だからなのか・・・?

俺は沢山の資材が入った重たい荷物を隠れ家に放り投げた。


※今日の成果は上々。夜盗も訪れなかったしブルーノも無事帰ってこれた。


(続く)


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