「きゅぴ~る~のため~な~ら。」
チャリーン♪
チャリーン♪
「えんや~こら~しょ~。」
チャリーン♪
チャリーン♪
「ジェスターさん偉いですね~~。キュピルさんのために毎日5円玉を送っているんですね!」
「ふふん。これは先行投資なの。」
「まーた怪しげな言葉を。
・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
一方、そのころ。キュピルの家では。
キュピル
「最近になって黄銅の含まれた硬貨がよく送られてくるようになったな。」
ファン
「硬貨に数字と文字が1文字ずつ書かれていますね。」
ルイ
「何かの暗号でしょうか?」
キュピル
「ふ~~む、これはメッセージだなぁ。多分数字の順番とおりに硬貨を並べれば文章になっているんじゃないのか?」
ファン
「ドレドレ。・・・さすがです。意味のある文章が出来上がりましたよ。」
『一枚贈る度に生活が苦しくなる。』
キュピル
「・・・・・・・・・・・。」
ファン
「・・・・・・・・・・・・。」
ルイ
「うわ、重たいですねぇ・・・・。」
キュピル
「ファン・・・これ向こうではそんなに貴重な硬貨なのか?」
ファン
「少なくともこの国には存在しない材料が使われていますけどね。」
輝月
「ふむ・・・この硬貨。汚れているものばかりで分かりにくいが綺麗なものは黄金のようにピカピカ光っておるのぉ・・。」
キュピル
「まさか金が使われているのか!?」
ファン
「金は含まれていませんでしたよ。」
キュー
「でもこんだけピカピカ光るんだぜー!きっと貴重な硬貨なんだよ!おとーさんジェスターと琶月に感謝したほうがいいぜー。」
キュピル
「ジェスターが俺のために・・・昔なら考えられなかったオーイオイオイオイオイ」
キュー
「おとーさんが泣いたー!!」
キュピル
「ありがとうジェスター!」
ファン
「琶月さんは?」
・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「さーってと。今日の分の5円玉は贈ったし、あーそぼ。」
「ふっふっふ。では今度は琶月さんのターンですね!ジャジャン!!銀行に言って5円玉と沢山交換してもらいました!!」
「棒金って言われてるみたいで、これ一つに5円玉が50枚入ってます。コンビニとかの両替補充用に使われているみたいですね。」
「それを10本も補充しちゃいましたイェーーーーーイ!!!」
「あ、ずるい!!半分頂戴!!」
「別に良いですけどちゃんと全部この装置に入れてくださいね?そのために持ってきたんですから。」
「ちゃんと入れるって。でもメッセージだけ書きたくて。」
・・・・。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ファン
「キュ、キュ、キュピルさん!!大量の硬貨が贈られてきました!!」
ルイ
「数えてみましたけど全部で500枚ですよ!!」
ファン
「またメッセージが書いてあります。ちょっと多すぎて並べるの大変ですね。」
キュピル
「キュー。お小遣いあげるから並べて。」
キュー
「おーおー、子供扱いかよー。」
キュピル
「子供だろ。」
・・・。
~~30分後
キュー
「ひぃー。やっと並べ終わった~。」
キュピル
「お疲れさん、どれどれ・・・・。」
『キュピルへ。一体何時になったら助けに来てくれるの?このままだと死んじゃうよ?
早急に援助を贈ってください。金とか宝石とか。』
ルイ
「ジェスターさんの命の危機です!確か私の引き出しの中に本物のルビーが埋め込まれた強力霊感グッズがあったような・・・。」
キュピル
「それ多分偽者だろ。」
輝月
「琶月のためであれば仕方あるまい、我が一族に伝わる秘伝の技が書かれた巻物を送ろう。」
キュピル
「せめて換金しやすいもの選べよ。」
キュー
「5円玉贈りかえそーぜー!メッセージつきで!」
キュピル
「おお、それだ!!ファンできるか!?」
ファン
「えーっと、最近作ったこれを使えば出来ると思います。えい。」
・・・・・。
「うわーー!!部屋に大量の5円玉が振ってきたああーー!!イタイイタイ!!!ってか何で!!??」
「あ、なんか手紙が一通混ざってる。・・・・『貴重な硬貨を返す。それで上手いもの食え。余裕のあるときだけ贈れば良い』ですって。いや、この程度じゃコンビニ弁当3食分なんですけど。」
「チェッ、作戦失敗しちゃった。宝石たかろうとしたのに。」
「ちょっとーー?一体何やったんですかーーー!!?」
キュピル
「良い事したなぁ(シミジミ」
続く