「ジェスターさん!!!」
「んー?何?ちょっとまって、今BF1で忙しいから。」
「あっそうですか。じゃーいいでーす。独り占めしまーす。」
「なになにー!?」
「美味しそうな話になるとすぐ手のひら返しますねぇ。」
「まぁいいです。ジャジャーン、これ見て下さい。」
「んー?京都旅行ペアチケット・・・?琶月、落とし物は交番に届けなきゃだめだよ。」
「落とし物じゃなーいーでーすぅー。」
「なんと!琶月さん、抽選に当たっちゃいました!!!京都の温泉旅館宿泊券です!」
「すっごーーーい!!」
「サーバルちゃんだ!」
「ここにもフレンズがいたか・・・。フレンズ厨・・・。」
「ある意味ジェスターさんもフレンズみたいなものでしょう。」
「こほん、ともかく、せっかく二人一組のチケットが当たっちゃったので一緒に行きましょうよ。」
「しょうがないなぁ~。」
「なんで偉そうなんですかねぇ・・・・。」
「二泊三日、京都旅行。今週末行きましょう。」
「あれ、月曜日に食い込んでる。私学校・・・・」
「学校休むー!」
「まぁ、今回は多めに見てあげます。」
「律儀にちゃんと通っているジェスター様にやすらぎが必要だ。」
「義務教育なんですから律儀にかよって当然です。」
「ジェスター様は人間じゃないから義務教育対象外!」
「はいはい。とにかく支度済ませてくださいね。」
・・・・・・・。
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==京都
「京都だー!」
「ねーねー琶月。琶月って何座?」
「いきなり何ですか。せっかく京都についたというのに第一声がそれですか?一応しし座ですけど。」
「スマートフォンのこの占いのページ見てみてー。」
「んー?『しし座の今日の貴方の運勢は最悪です。特に超ド貧乳の赤い髪の人は死ぬ程ついてません』」
「じゃかましいです!ってかなんでこんなピンポイントな!!!」
「ジェスター星占いは当たると評判だよ。」
「これジェスターさんが作ったページなんです?まーた変な事してる・・・。」
「副業。最近有名になってきた。」
「はいはい、どうせ外れるんで放置しておきましょうね。さっそく観光に行きますよ。」
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==金閣寺
「京都と言ったらやっぱり金閣寺でしょう!!」
「この金箔全部剥いで売ったらいくらになるかな!?」
「国の大事な遺産になんてことを言うんですかー!」
「あ、せっかくですから並んで記念写真撮りましょうよ。帰ったらキュピルさんと師匠に自慢してやるんです。」
「カメラは人の魂を奪い取る道具・・・魔道具・・・。」
「何古いこと言っているんですか。」
「えーっと、カメラを誰に渡そう。うーん、日本人少なくて外国人ばっかりですねぇ。」
「まぁ今は観光シーズンじゃないから日本人は来ないよねぇ。」
「まぁいいや。カメラ渡せば分かるよね。」
「えーっと、誰に渡そう・・」
「Oh... my camera...」
「あーあーあー、えくすきゅーずみぃー!」
「waht?」
「でぃす、かめら!ひぇあ!ひぇぁ!」
「琶月が英語喋った!!酷い内容だけど!」
「Oh!!very very thank you!!you are my benefactor!I pray for your happiness.」
「good bye!!」
「うわああーーー!!私のカメラ持ち逃げしたあああーーー!!!どろぼーーーー!!」
「さっきの外人さん、自分が持ってきたカメラ壊れちゃったみたいでくれたのかと勘違いしたみたいだね。琶月が幸せになりますようにだって。」
「いや!今絶賛不幸に陥りましたから!!幸せを願った外国人のせいで!!」
「琶月のダメダメな英語が悪い。今時英語なんて小学校でも習うよ?」
「自分は小学校通ってるからって都合の良いこと言いましたねぇ・・・。」
「あーあ、せっかくデジカメ買ったのに~~~~~!!!もうあの外国人さん見えなくなっちゃいましたよ!!ふえーーー。」
「今時ふえーとかきもい。」
「だまらっしゃい。」
(続く)