〜〜翌日〜〜
「えーんえーん。機能の夕ご飯はまさかのコンビニおにぎり!」
「旅館周りのお店があんなに高いところばっかりだとは流石のジェスター様も想定外。」
「とにかく気持ちを切り替えていくことが大事です!さっそく京都旅行の続きといきましょう!!」
「って、なんか外凄い音してません?なんでしょうこれ?」
「うわぁ!!凄い雨降ってます!!」
\ガラララ/←ふすまが開く音
「琶月ちゃーん、今京都で非難警報が出てきちゃったわ〜。観光地も今日はしまってるみたいだからお部屋でゆっくりしたほうがいいわよ〜。」
「ああああああああああああああああああああああああ!!!!そんなああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
「琶月、呪われてるね。可哀想な琶月、見ていて可哀想。あー、こんな琶月と一緒に過ごさなきゃいけないなんてなんて可哀想なジェスター様。ジェスターかわいそう。」
「すごい勢いでジェスターさんのが可哀想みたいな感じにすり替えていきましたね。」
「冗談だよ。何にしても今日は一歩も外に行けなさそうだね。今日の夕方まで降るんだって。」
「もう叫ばずにはいられない!!あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
隣の客室
「うるさい!(ドン」
「壁ドンされた。」
「胸ときめく。」
隣の客室
「ふざけるなぁ!(ドンドン」
「すいませんでした。」
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==更に翌日
「昨日は文字とおりゴロゴロして過ごしました。」
「でも琶月さんにもようやく平運が戻ってきました!晴れです!!」
「今日の琶月の運勢はーっと・・・」
「あーダメです!言わないで下さい!これでまた最悪だなんて言われたら流石の琶月さんも落ち込んじゃいます。」
「そう?じゃーやめてあげる。」
「さぁ昨日の分を取り戻しますよー!!」
「と、いってもお昼には新幹線乗らないと行けないので午前しか見て回れないんですけど。んもー。」
「とりあえずチェックアウトしてきます。」
「また来てね。」
「抽選に当たったら!・・・って、これが原因で私の運使い切ったのかな?」
「あ、そうだ。琶月ちゃん。一昨日外人さんに間違えてお夕食出しちゃった件なんだけれど・・・」
「その外人さんから琶月ちゃんにお礼をって言ってこれを渡してきたわ〜。」
「あ、すごい。きれいな黄色の石。」
「おー。」
「・・・・そこら辺の河川から拾ってきた石じゃないですよね?」
「疑心暗鬼になりすぎ!」
「この二日間ひどい目に合い続けたから無理ないです!!!」
「あ、そろそろ行きましょう。時間的に一箇所しかいけないですよ。」
・・・・・・。
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「伏見稲荷大社です!なんだか師匠の道場を思い出すような色合いです。」
「あー、アノマラド大陸に紅の道とかなんとかあったね。すっかり忘れてた。」
「久しぶりに帰りたいと思った琶月さんです。」
「観光の続きです!ここのご利益は商売繁盛、安産、万病平癒、学業成就・・・」
「キュピルも来てほしかったご利益だね。」
「なんか生々しいですね。」
「あ、そうだ。写真とりまs・・・」
「って、そうだった!!デジカメは外人さんにとられちゃったし、インスタントカメラは呪われて捨てたんだった!!」
「スマートフォン持ってるからこれでカメラとろ。」
「あーいいですねー。ほら、ジェスターさん。カメラ小さいからくっついてくっついて。」
「こらー!セクハラー!」
「何言ってるんですか。」
「Oh, Japanese YURI!」
「あー!あーー!あーーーー!!!私のデジカメ取った外人さん!!」
「ジェスターさん!英語翻訳してください!」
「ぴぴぴ。じぇすたーえきさいとほんやくもーど。」
「え、なにその機能。」
「カメラ、ありがとう!デジカメの中に君の大切な写真がいっぱいあったからこれはカエシテおくよ。」
「凄い、超日本語に翻訳されてる。」
「って、カメラ返してくれた!わーい!」
「私が取った写真はノートPCの方に移して消したから元通りだよ。お礼にこれ受け取ってよ。」
「わぁ、ジェスターさん。見てみて。きれいな碧色の石ですよ!」
「うーん、これもしかして宝石かな?」
「うそん!?本当にこれくれるんですか!?」
「ハハ、実は言うとさっき知らない人からもらったんだ。でも僕には必要ないから。それじゃぼくはこれで。」
「good bye!!」
「ぐっばいー!」
「・・・・・・・・・・・。」
「ジェスターさん、これ大丈夫ですよね?呪われてませんか?」
「親切心を疑わない。」
「すいませんでした。」
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「あっという間に京都旅行終わっちゃいましたねぇ・・・。特に二日目なんか何もしていないから・・・。」
「でもきれいな石2つもらったじゃん。」
「これに価値あるといいですね。」
「すぐ金銭価値を求める。」
「ジェスターさんも割と同じじゃないですか。」
「ほら、名残惜しいですけど帰りますよ。」
「明日から学校ですよ。」
「がおー、どしんどしん!」
・・・・・。
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==自宅
「寝る前にジェスター様の占いページ更新しなきゃ。」
「・・・・あ、琶月の運勢。今日最高じゃん。貰った石、価値本当にあるかもね。」
<後にこの石がキュピル達にも大きな意味をもたらすとはこの時流石のジェスターも知る由もなかった。>