「ゴルァ!ッゾコラー!」
「ヒェッ、タスケテ!」
「琶月!タイヘン!冒頭のセリフが私達以外だ!!」
」「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!!あの外国人の人が刃物持った人に襲われてます!!た、助けてあげなきゃ!」
「でも琶月さんは戦闘力1なのでタスケテあげられませーん。ざんねんっ。」
「無能無能アンド無能!」
「テキショー!討ち取ったりー!」
「オワタ。」
「アベシッ!!」
「はい、助けた。」
「えっ、えっ、今凄い早く動いたと思ったら本当にやっつけてる!ジェスターさん、アノマラドに居た頃そんな強くありませんでしたよね?」
「そんなことより早く警察!」
「スイマセン。・・・・アッ、もしもし。警察一人前お願いします・・・あ、切らないで。」
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ありがとう、君のおかげで私は命拾いした。」
「どーいたしましてー!」
「お礼に特別にこのカードを君に差し上げよう。」
「ちょ、ちょ、これクレジットカードですよ!!人に上げちゃ・・・。」
「しかもこれ、ただのクレジットカードじゃない・・・。」
「超がつくお金持ちじゃないと持てないブラックカードだ!!」
「そのカードは特別の物でね。もともととある事情で別の人に渡す予定だったんだが・・・。いつでも発行できるから君に譲ろう。ただ、そのカードの有効期限は今日までだ。今日を過ぎたらもう使えない。」
「ヒエェエッ、ジェスターさん。早く美味しいご飯食べに行きましょう!!」
「いくら使ってくれても構わない。それこそ1億だろうが1兆だろうが。私はこれで失礼する、好きに使って楽しんでくれたまえ。」
「とんでもないのもらっちゃった・・・・。」
「ジェスターさん!!さっそく使いましょうよ!!!」
「その前に今日までなんだよね?今何時?」
「午後5時です。」
「・・・・あと7時間で時間切れ!!!!早く行きましょう!!!」
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「うーん、ダメですねー。」
「ダメだったか。」
「一部のクレジットカードにはキャッシュ機能が付いてるからコンビニとかでお金を上限まで引き出してもらっちゃおうと思ったけど・・・。」
「やはりブラックカードという超高ランクのカードがコンビニのATMなんかで扱える代物ではなかったということか。」
「お金を引き出すのは諦めて普通にお買い物を楽しむのに使ったほうがいいですね。」
「あの、あの、琶月さん買いたい物がいっぱいあるんですけど!」
「参考までに聞きたいんだけど何?」
「一軒家!!」
「まぁもしかしたらクレジットカードで買えるの見つかるかもしれないけど・・・。」
「固定資産税とか土地代とか後からも高い料金支払い続けなければいけなくなるけど?」
「はい諦めますー。」
「あ、じゃー車・・・。」
「毎月の駐車場代とこれも自動車税ってのも毎年ついてくるけど払えるの?」
「人生って虚しいですね。」←すねた
「あーあ、琶月さんも今日からセレブの仲間入りと思ったのにお金持ちの象徴となるものの殆どは維持費ってのがかかるんですねぇ。」
「そうでもないよ。宝石とか金の腕時計とかクレジットカードでササッと買っちゃえば維持費もかからないし。」
「それだーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!お店が閉まる前に銀座の高級ショップへGO!!!!!」
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
「申し訳アリマセーン、ここ、子供が入るようなお店じゃないね!」
「こ、子供じゃないですーー!!それにほら!ブラックカード持ってるんですよー!!」
「よく出来た作り物ネー。」
「ジェスターさーーーーーん!!」
「琶月がいなければ入れてた・・・。」
「なんですかそれ。」
「大人の貫禄というのを見せてあげよう。」
「見てご覧。あの高級バッグ売り場に入って買ってみせるから。」
「子供が買えるような店じゃない、かえったかえった。」
「がおー!!どしんどしん!」
「私より背低くて子供っぽい容姿なんですから無理ですって。」
「あれ、もしかしてブラックカード。一回も使わずに終わる・・・?」
「えーーーーー!!!!!嫌ですよーーーーーーー!!!!!!あの人、億でも兆でも使っていいって言ったのに1円も使わずに終わっちゃうなんてーーーーーーー!!!!!」
「私だって嫌だよ!なんとしてでも換金できそうなもの買ってみせる!!!」
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「だめじゃないかおチビ達。君たちの年齢じゃクレジットカードは持てないはずだよ?ほら、こんな感じに逮捕されちゃうよ、逮捕?」
「こういう理由でクレジットカードもらったんですううう!!」
「こら。貧乳罪で逮捕するぞ。」
「この人こそセクハラの罪で逮捕されるべきです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
「身元は取れた、お家まで送ってやるからくそして早く寝なさい。」
「セクハラ罪!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「ただいま。あーあ、クレジットカード使う前に日にちすぎちゃいそ。」
「琶月さん悲しくて今日は寝れません!!ジェスターさーーーーん!!!!!!!」
「ま、いいんじゃないの?降って湧いて出たようなものだったし、元々なかったもんだと思えば?」
「まぁそう考えたいところですけど、働く身にとってはそう簡単に気持ちを持っていけません。」
「ほら、2355始まった。今日もあと5分。」
「うううぅぅ・・・。悔しい・・・・。」
「言っておくけど琶月は何一つあの人助けてないからね?クレジットカード使う権利本当はないんだからね?」
「はい、おやすみ〜〜〜〜。」
「痛いところついたらすぐ逃げる!!」
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
それから数カ月後。
\コンコン/
「琶月、誰か来たよ。ほら、早く玄関いって。」
「ジェスターさんが出てください。私いまお料理で手が離せないんですから。」
「このジェスター様を顎で使うとは琶月も偉くなった・・・。」
「帰ったらキュピルさんにいいつけてやるもん。」
「こらー!関係ないでしょ!」
「いいからはやく玄関出てください。」
ガチャ
「この間はどうも。」
「あれ?お金持ちのおじさんだ。」
「この間私が渡したブラックカード、一度も使わなかったようだね。君たちがそんな慎み深い子とは思わなかったよ。」
「(本当はどこもお店も相手してくれなかったんだけど内緒にしておこ)」
「しかしそれでは私の気が収まらなくてね。」君たちにはこれを受け取ってもらいたい。」
「オパールだ。」
「名前が出てくるとは。慎み深い上に賢いようだ。私はこれで失礼するけど、これが君たちの助けになることを祈るよ。では。」
バタン
「この石・・・。」
「魔力を感じる!!」
「ジェスターさん、誰が来たんですか?」
「ブラックカード来れたおじちゃん!」
「ええええええええ!!!!!!なんで呼んでくれなかったんですか!!!」
「琶月には関係ないし〜。」
「ぐぬぬ・・・・。」
「(この誕生石、何か使いみちがあるきがする・・・・)」