中国で株価が大暴落。世界経済の減速は避けられない?


「今日は難しいお話をしまーす。」

「容赦しないから覚悟してね?」

「え、なにそれ。琶月さん難しいお話全然分からないから帰ります。」

「大丈夫大丈夫、琶月でも何とか追える程度のお話にするから。」

「言い返せないのは分かっていますけど、やっぱり馬鹿にされるのは癪でーす。前言撤回を求みまーす。」

「で、今日話す内容なんだけど・・・。

「うわー無視されたー。」

「はい、話聞くーー!!!」

「あ、はい!!」

「まずはこれを見て頂戴。」




「何ですか?このグラフ。」

「これは日経平均っていって、東証第一部に上々している企業の株価を平均したグラフだよ。」

「ト、トーショー・・・カブカーー・・・チンプンカンプンです!!」

「まぁ、株がなんなのかってところから説明すると流石に時間かかっちゃうから割愛するけど・・・。似たようなもので動物の森のカブとかのあれをイメージしてもらえれば分かりやすいかなー?他にいえば金の価値とか・・・。」

「琶月さんそれすらも知りません!!」

「もー!『株とは?』とかで検索してちょっと勉強して!!」




・・・・。

・・・・・・・・・・。

「はい・・・。株というものが何なのか少しだけ分かった琶月さんです。要するに、価値が変動するチケットって思えばいいんですかね?買った時より高く売れば儲け~安かったら損~的なあれ。」

「何を思い出してそういっているのか知らないけど大体そうだよ。それでさっき提示したグラフは225種類あるチケットの平均額を表してると思って。ここから先は普通に日経平均って呼ばせてもらうけど。」

「その日経平均が今凄く大暴落しているんだよねー。」

「あー、確かに。さっきのグラフ見ると何か右の方・・・つまり新しい日付に近いほうは一気に下がってますね。山を描きながらじわじわ高くなっていたのに・・・どうしてこうなっているんですか?

「それは世界経済を牽引していた中国の株価が大暴落しているからなんだよ。」

「アイヤー、また中国ですか。この間大爆発があったばっかりだったのに、こんどはこっちで大爆発ですか。で、なんで大暴落しているんですか?」

「株価ってのはその会社が利益をあげていないと普通あがらないものなんだけど、中国だと実際の景気間や利益と比べて明らかに高い数値だったみたいだね。」

「おかしいまでに株価が上がっていた・・・ってことですか?」

「そう。そういう本来あるべき数字、その会社の実力以上に高い数字をつけていたところが一杯あったんだよね。これが俗に言うバブル。」

「株価ってのは誰かが買うと値上がりして、誰かが売ると値下がりする。中国では「今株を買うと大もうけする!!」っていう話が広がりに広がってバブル突入。中国人以外の海外投資家もそこに参入してたんだけど、中国政府の滅茶苦茶な運用政策や嘘としか思えない統計情報を見て海外投資家たちの間で一気に「これ中国マズイんじゃない?」って思ったんだよね。」

「その結果、海外投資家の間で一斉に売却を開始。すると当然株価も下がるから中国人も「アッ。ヤバイ!!俺も売らなきゃ!!」ってなってパニック売り突入。」

「一気に急降下する中国の株価を見た中国政府がこれ以上株価を下げさせないために「一部の人は株を売却できないようにした。」と発表したり「売りを煽っている物を逮捕する」と言ったり「年金のお金使って株を買わせる」とか言い出したりし始めた。」

「うわ、価値下がっていく株を売却できなくさせるって超最悪じゃないですか。」

「琶月の言う通り最悪の方法だね。株式市場は公正な取引があって始めて成立するもの。今まで中国は爆発事故なんか情報を隠蔽したり嘘の情報を流したりすることで対処できたけど、株式市場みたいに公明正大でなければそもそも株売買できないようなシステムに中国は弱いといわざるを得ないね。なんせ力技が通用しにくいから。」

「結局そんな前代未聞の処置を取ったことによって一部の中国人は「やった!回復するぞ!」って思って買い戻した次期もあったんだけど結局海外投資家は売りを続行。中国の個人投資家も「やっぱり損してるじゃねーか!!」って突っ込んでパニック売り開始。それが今の状況ってところだね。」

「中国は短絡的な対処はしたとは思うけれど根本的な対策には至っていないと私は思っているよ。今中国がやっていることは結局取りえる最大級の強硬手段なだけだし、そもそも今回海外投資家が売りを始めたきっかけは中国の経済成長そのものに疑問を覚えたから。」

「いくら中国政府が「GDP7%上昇しました」って言っても明らかにおかしいところがいくつかあったし、そういった信用不安が積み重なった切欠でこうなったと私は主張するよ!」

「わかった?琶月。」

「ゼンッッゼンワッカリマセーーーン」

「ん・・・まって・・・。一つだけどーーしても気になることが。」

「何?」

「中国の株価が過大評価されていて、それが今回の事態を招いたことが理解しました。じゃーなんで過大評価されていたんですか?」

「実際の統計より良い数字を前面に押し出していた可能性が高かったってところかな。特に株価に至っては中国政府が意図的に高くなるように仕向けてたところは結構あった。」

「そこです、琶月さんがどうしてもわからないところは。どうして国をあげて意図的に高くする必要があったのですか?どうせ弾ける事は分かっていたのに固執していた理由が分からないです。」

「琶月にしては良いところに気づいたね。その理由は中国だけが抱えている独特の事情があるからなんだよ。」

「独特の事情?」

「そう。中国政府は今党が一つしかなくて独裁政権とは言わないけど事実上それに近い状態になっている。中国でも民主化を求める声は日に日に高まっていて、自由にコントロールすることができなくなる共産党にとっては中国が民主化することは避けたいという考えがある。だから国民が怒り狂って「共産党解散しろー!」なんて事になると凄く困るわけ。」

「だから中国政府・・つまり共産党はずっと国民のご機嫌取りをしなきゃいけないわけだね。結局中国政府にとって今一番恐れていることは政府の求心が失われて一党独裁に対する疑問をもたれることだから。」

「ははぁ~・・。いろんな国もあるもんですねぇ。」

「それにしても何で急にこの話をする気になったのですか?私達には全然関係なさそうなんですけど・・。」

「ごめん、株下がっちゃって大損しちゃった。」

「え、それどういう意味・・・あああああああああ!!!!!!!!琶月さんのお財布にお金がない!!」

「残念!儲かったら返すつもりだった!」

「そんな台詞聞きたくありませーーーん!!」


ソース:ロイター



ひとり言:
中国でいよいよバブルが弾けたって感じです。
しかしいくらなんでもパニック売りがすぎると私は思うんですよね・・。
恐らく落ち着いたらまたもとの価格に近い水準まで戻るのではないのかと予想しています。
何か株保有しておこうかな。(ジェスターの二の舞


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