目次
シーズン2 外の世界
第一話 『解散!!』
第二話 『ご飯と水。』
第三話 『寝る所』
第四話 『ドッペルゲンガーの脅威 その1』
第五話(一応最終話) 『ドッペルゲンガーの脅威 その2』
第一話 『解散!!』
キュピル
「うあああああーーー!俺の家がーーーー!!」
ジェスター
「謹んで、ご冥福をお祈りいたします〜。」
ファン
「煽りですか?ジェスターさん。意味も全然違いますし。」
ジェスター
「まーまー、キュピル〜。落ち込まないでよー。ほら、貯金は殆どなかったからお金は燃えていないよ?」
ファン
「それが余計に絶望感を漂わせます。」
ジェスター
「フン、五月蠅い!」
ファン
「ファンです!!!」
キュピル
「ジェスター、ファン。・・・えー・・・ご覧の通り家がなくなってしまいました・・・。
・・・っというわけで・・・。」
ジェスター
「というわけで?」
ファン
「というわけで・・何でしょうか?」
キュピル
「・・・解散!!」
ジェスター
「ホームレスジェスター!」
ファン
「よそのネタを引っ張り出さないでください!」
キュピル
「っというのは冗談だ。さっきいい出稼ぎ場所を見つけた。上手くいけばすぐに家を再建できそうだからそこで働いてくる。
ただ異国だからジェスターとファンは連れて行けない。」
ジェスター
「っていう設定みたいだけどよくよく考えるとキュピル凄い事言ってるよね。」
ファン
「メタ発言はやめてください。これが再録だからって調子に(ry」
キュピル
「・・・・一体何の話しをしているのか皆目分らんがとにかくファン、頼んだぞ。」
ファン
「なるべく早く戻ってきてください。ジェスターさんが・・・。」
ジェスター
「あー!私を問題児扱いした!!」
ファン
「ほら!!」
キュピル
「ま、まぁ・・・。・・・解散!!」
ファン
「に、逃げないでくださいキュピルさん!!ヒィィィ。」
ジェスター
「じぃー。」
ファン
「・・・な、なんでしょうか。」
ジェスター
「キュピルが行っちゃったけどこれから私は何処で寝ればいいの?」
ファン
「・・・お金は当然ありません。つまりです。」
ジェスター
「つまりー?」
ファン
「野宿です!!」
ジェスター
「えーーー!!やだーーー!!」
ファン
「流石に野宿ですと夜盗に襲われる可能性も否めませんから簡単な小屋を作ってそこに住みましょう。」
ジェスター
「おー!小屋!!ねーねー、さっそく作ろうよ。」
ファン
「そうですね。」
ジェスター
「じゃー、燃えちゃったキュピルの家の土地に小屋建てる!」
ファン
「・・・ジェスターさん。あくまでも雨風を凌げる程度の小屋ですからそこですと泥棒に襲われる確立は変わりませんよ。」
ジェスター
「えー!じゃぁどうするの?」
ファン
「人が滅多に来ない場所に小屋を作りましょう。」
ジェスター
「それこそ夜盗に襲われそうな気がする。」
ファン
「少なくともナルビクよりはマシですよ。」
ジェスター
「じゃー小屋作る場所は私が決める!!!」
ファン
「・・・・・。」
ジェスター
「何が凄く言いたそうな目してるね。今の私はとっても機嫌悪いから言っていいよ。」
ファン
「言えるはずがないじゃないですか!!!」
ジェスター
「意見が出せない人は社会の不適合分子だよ。ファンはだめだめだね〜。」
ファン
「ジェスターさん程意見をずばずば言う人こそ社会の不適合分子だと僕は思うのですが。」
ジェスター
「潰すよ?」
ファン
「すみません。」
・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
ジェスター
「大分遠くに来たねー。この辺りとかならきっと誰も来ないよ!!」
ファン
「・・・非常に不気味な所ですがEMPがかなり少ないようですね。確かに人の通らない所みたいです。」
ジェスター
「EMP?」
ファン
「環境マナの事です。魔法を扱う場合はこのEMPというものも同時に大気から取り込んで消費しなければなりません。
周囲にEMPがなければマナがあっても魔法は発動できませんよ。上級魔術師は関係ないそうですけれど・・。」
ジェスター
「ふーん。」
ファン
「興味無さそうですね・・・。」
ジェスター
「魔法使わないも〜ん。」
ファン
「(魔法を覚えろーっと無理やり脅したのによくいいますよ。)」
ジェスター
「よーし!家建てようー!」
ファン
「そうしましょう。」
ジェスター
「・・・それで、どうやって建てるの?」
ファン
「全部魔法に任せちゃいましょう。」
ジェスター
「流石〜!天才ー!」
ファン
「こういう時だけ煽てるんですね。」
ジェスター
「おだててほしくないの?わかったー。馬鹿ー。死ねー。」
ファン
「酷すぎます。」
・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・。
ファン
「完成しましたね。周囲の木々を一部切り倒す必要がありましたが倒した木々で更に小屋を補強させることが
出来ました。恐らく突風が吹いても壊れないでしょう。鍵はないのでセキュリティは最悪ですが。」
ジェスター
「おー!・・・でもちょっと狭くない?」
ファン
「文句言わないでください。これでも十分努力しました。」
ジェスター
「しょうがないなぁ〜。今日はもう遅いから寝ようよ。」
ファン
「分りました。」
ジェスター
「・・・ところでファン。一つ気になってたんだけどー。」
ファン
「何ですか?」
ジェスター
「何でここ周辺の木々はこんなにも毒々しい色してるの?紫色じゃん。」
ファン
「さぁ・・・何ででしょうね。ジェスターさんは怖くありませんか?」
ジェスター
「幽霊なんて存在しないから怖くないも〜ん。オカルトマニアは早く現実を見たほうがいいよ。」
ファン
「同感です。」
ジェスター ??「ムッ!」
「疲れたー!寝る!!」
ファン
「はいはい、また明日頑張りましょう。それではおやすみなさい。」
・・・・。
今二人がいる不気味な森は世間ではドッペルゲンガーの森と言われている。
二人の命運はいかに?
続く
追伸
シーズン2は非常に記憶が曖昧です。本当に・・・。
唯一第一話からドッペルゲンガーでのとある騒動だけはよく覚えているのでそこを補完させたら
早々に切り上げてシーズン3に入ろうと思います。
第二話 『ご飯と水』
ジェスター
「やっほー!世界を動かす事の出来る一握りの天才、ジェスターだよ!」
ファン
「どうも、ファンです。・・・・・。」
ジェスター
「んー?どうしたの?ファン?」
ファン
「いえ、何でもありません。(もう突っ込む気力すらありません・・・)」
ジェスター
「あー!突っ込む気力がないって言ったー!!成敗ーーー!!」
ファン
「イッテイマセンッテバ!!!」
ジェスター
「天才の足を引っ張る事しかできない愚民のファンを成敗した所でー。」
ファン
「(よくもそんな事が言えますね・・・。オンボロですが家を作ったのは僕ですよ・・。)」
ジェスター
「ファン〜。お腹すいたからご飯にしよ〜。」
ファン
「・・・・ハッ!」
ジェスター
「ん?」
ファン
「この家にはキッチンも無ければガスも水道もありません。料理が出来ないですね。」
ジェスター
「魔法があるじゃん!イグニッション!ウォーター!」
ファン
「適当に言いましたね?」
ジェスター
「カトンボ。」
ファン
「(今日のジェスターさんは手が速い・・。しかも木星帰りの・・・(ry))」
ジェスター
「ほら、火と水の魔法が出来るんだからちゃっちゃかご飯作ってー。」
ファン
「確かに魔法でそれらは補えますけれど食材はどうにもなりませんよ。」
ジェスター
「えー!こうー異世界から美味しいご飯と水を召喚する魔法はないのー!?」
ファン
「あることにはありますよ。」
ジェスター
「あるじゃん。ファンのいけずー。」
ファン
「今から食べ物と水を召喚しますけど何も文句を言わないでくださいよ。
リコールレイショーン!」
ジェスター
「あ!!それマスターオブエピック!!ファンぱくったーーーー!!!」
ファン
「散々ぱくったジェスターさんに言われたくありません!!!」
ジェスター
「私、ジェスター・アズナブルが粛清しようというのだ!」
ファン
「タノシソウデナニヨリデス。」
ジェスター
「で、ご飯まだ?」
ファン
「そこにありますよ。」
ジェスター
「・・・なにこれ?・・・死んだモンスター?」
ファン
「見た目はグロテスクですけど食べると牛肉の味がするそうですよ。」
ジェスター
「牛肉の味がしたとしても食べたくなーい!!ほら、ファン!餌だよ!えい!わっ!ファンの顔に張り付いた!きもい!」
ファン
「酷い・・・・。」
ジェスター
「ご飯はもういいよ。水はまだ?」
ファン
「今召喚しますよ。リコールウォーター!」
ジェスター
「だからそれマスターオブエピック。またアクシズ落とすよ?」
ファン
「一回でも落とされたら地球が持ちません。
ほら、飲み水用意してあげましたからこれでも飲んで落ちつくてください。」
ジェスター
「うんうん。・・・って、何これ・・・。どうみてもヘドロじゃん・・・・。」
ファン
「見た目は汚いですけど実は水道水より綺麗な飲料水でしかも体内に吸収されやすい理想な水ですよ。」
ジェスター
「どんなに素晴らしい物でも見た目は重要ってことに改めて気付かされた・・・・。
ほら、私はとっても可愛い!見た目いいよー!」
ファン
「『見た目』ですか?」
ジェスター
「俗物めー!」
ファン
「自分で言ったじゃないですか・・・。」
ジェスター
「・・・。とりあえずしょうがないなぁ〜、一日ぐらいご飯我慢するから明日はちゃんと用意してね。」
ファン
「ジェスターさんは一人で生きれるのですか?僕が居なくなったら何も出来なくて死にませんか?」
ジェスター
「出来るよ!」
ファン
「例えばどんな事ですか?」
ジェスター
「私の可愛さをアピールして他の人の所で住ませて貰うー。」
ファン
「完璧な寄生虫じゃないですか!!。」
ジェスター
「ファン絶対売れないよ。売れ残ってリコールレイションみたいな見た目になるね。」
ファン
「見た目は酷くても中身はとても素晴らしいので誰かきっと理解してくれます。(願望」
続く
追伸
ふとシーズン1を見返したら不覚にも自分ので笑う。これは末期。
第三話 『寝る所』
ジェスター
「随分久しぶりの更新だね。ファン、さぼってたんでしょ?意欲ない人は社会から蹴られるよ。」
ファン
「最初から酷い言いようですね。挨拶しない人は社会から(ry」
ジェスター
「やっほー!!ジェスターだよ!!よろぴく☆。ほら、挨拶したよ。」
ファン
「本当にそれで良いと思っているのであればもういいです。」
ジェスター
「もっと突っ込もうかなって思ったけど話しが進まなくなりそうだから特別に本編に戻してあげる。
今日のタイトルは『寝る所』だって。何でこんなタイトルなの?」
ファン
「さっきからメタ発言ばっかりですね。」
ジェスター
「私は神様!えっへん。で、何でこんなタイトルなの?」
ファン
「恐らく僕の予測が正しければ・・・」
ジェスター
『ファンー、眠くなったから寝るね。』
ファン
『おやすみなさい、ジェスターさん。』
ジェスター
『・・・あ!ベッドがない!!』
ファン
『毛布はありますけど床で寝る事になりますね。』
ジェスター
『こんなのいーやーだー!!』
ファン
「っという事になるんじゃないでしょうか。」
ジェスター
「ふぁぁあ〜・・・。話しが長くてよく聞いてなかった。10行で言って。」
ファン
「名前の改行含めて10行でしたよ。」
ジェスター
「もういいよ。私寝る。・・・あ!!ベッドがない!!」
ファン
「ほらやっぱりこうなりましたよ!!毛布はありますから、これでも敷いて寝てください。お願いします。」
ジェスター
「うん、そうする。」
ファン
「おや?」
ジェスター
「おーやーすーみぃー。・・・・zzz・・・・zzz・・・・。」
ファン
「・・・平和に終わりましたね。では僕も寝る事にしましょう。皆さん、おやすみなさい。」
ジェスター
「・・・あーーー!!ファン!!ちょっとまったーー!!」
ファン
「・・・今度は何ですか。」
ジェスター
「今ここで寝ようとしたでしょ?」
ファン
「そうですが、それがどうかしましたか?」
ジェスター
「レディーと同じ部屋で寝るなんて何考えてるの!!間違いがあったら大変だから外で寝て!!」
ファン
「外で寝かせる事事態が間違いです。
外はモンスターが居るかもしれませんしそもそも種族が全然違います!!!」
ジェスター
「んー、まー種族が違うってのはなんとなく分るからいいよ。人間が猫とかネズミに発情する事は絶対にないからねー。」
ファン
「そういうことです。ペットと一緒に寝てるという感覚で寝てください。」
ジェスター
「ペット〜?ラクダってペットって言うかな?」
ファン
「ラクダじゃありません!!!何処にコブがあるんですか!!」
ジェスター
「背中にタンコブ作ってラクダにしてあげる。」
ファン
「やめてください!」
ジェスター
「粛清!!」
ファン
「ひぃぃぃぃっ!!!」
ドガンッ!!
ジェスター
「んー?今の音何?」
ファン
「てっきりジェスターさんが僕の背中を叩いた音かと思いましたが僕の背中は柔らかいですからこんな音しないはずですが・・。」
ズガガガガガッ!!!
ジェスター
「・・・・ファンー・・怖いー。」
ファン
「ジ、ジ、ジ、ジェスターさん。いつもの怪力で外に居るて、て、て、て、敵をな、な、な、何とかシテクダサイヨ!!」
バキッ!!
ジェスター
「ぎゃー!!扉が壊れたーー!!逃走!!」
ファン
「悪霊退散悪霊退散!!!あ、ジェスターさん!窓から逃げないでください!!」
ジェスター
「ただいまー。ファンー!!何で扉の鍵閉めたの!!!壊しちゃったじゃん!!
・・・・それより聞いてよ!・・・・あれ?」
ファン
「・・・おや?ジェスターさん?今さっき窓から逃げませんでしたか?」
ジェスター
「・・・あー!!ファンー!今ここに私が来なかった!?」
ファン
「はい?ですからさっき窓から逃げたのではっと・・。」
ジェスター
「馬鹿ー!それはルパン・・じゃなくて私のドッペルゲンガー!!
私・ジェスターアズナブルが粛清しようと言うのだ!!波動エンジン全開!!出力120%!!」
ファン
「どこから突っ込めば良いですか?」
・・・・。
・・・・・・・・・・・。
ファン
「お腹が減って喉も渇いて耐えられなくなったから外に出て飲食物探してたら偽物見つけた。
気が付いたらいつも通りこの小屋に居た・・って事ですね?」
ジェスター
「うんうん。」
ファン
「言われてみれば冒頭でいつもの挨拶しませんでしたし、変に素直な所がありましたし偽物と言われればある意味納得できます。」
ジェスター
「あー!もうお腹減ったー!喉渇いたー!ファン、早くご飯と水出して。」
ファン
「リコールれいs・・・」
ジェスター
「それは嫌。」
ファン
「・・・前話で話した通り翌日ご用意しますから今日は諦めて寝てください。」
ジェスター
「えー・・しょうがないなぁー。じゃー寝る。」
ファン
「・・あ、ジェスターさん。部屋とかありませんから同じ小屋で寝る事になりますけど別にいいですよね?」
ジェスター
「んー?外ちょっと危ないっぽいから別に良いよ。何か気にしてるの?」
ファン
「いえ、何でもありません。僕も寝ます。
(ほっ・・・よかった・・・)」
ジェスター
「うん、おやすみー。・・・あー!ファン!!」
ファン
「・・・何ですか?」
ジェスター
「ベッドがなーい!!こんなのいーやーだー!!!」
ファン
「僕も色々嫌になってきました。」
続く
第四話 『ドッペルゲンガーの脅威 その1』
ジェスター
「やっほーー!!皆のアイドルジェスターだよ!!」
ファン
「どうも、ファンです。今日はちゃんと普通の挨拶をしていますね。本物のジェスターさんでよかったです。」
ジェスター
「えー!ファンー!これが普通の挨拶な訳ないじゃん!!普通の挨拶は『こんにちは』って言うんだよ?
ファンって常識外れーー!!」
ファン
「やっぱり偽物のジェスターさんの方がまだマシでした。」
ジェスター
「ん?それどういう意味?」
ファン
「イ、イエ!!ナンデモアリマセン!!!」
ジェスター
「・・・・今だけ寛大な心で許してあげる。
・・・ところでファンー。」
ファン
「はい、何でしょうか?」
ジェスター
「キュピルって何時帰ってくるの?」
ファン
「・・・そう言えばキュピルさん。海外で働くと仰っただけで、その後何時帰ってくるか一言も仰っていませんでしたね。」
ジェスター
「キュピル海外で餓死してたりしてないかな?」
==城下町ビスク
キュピル
「うおぉぉーー!!リコーーーールレイショオオオーーーーーン!!!」
シェル・レラン
「ガッ」
ファン
「キュピルさんはジェスターさんと違って計画性のあるお方ですからそんな事はないはずです。」
ジェスター
「さらっと私の事挑発してきたね。叩かれたいの?」
ファン
「ゴメンナサイ。」
ジェスター
「・・・・あれ?」
ファン
「今度はどうかしましたか?」
ジェスター
「ねー、ファン。この家立てた時窓から見えるあの木って紫色だったっけ?」
ファン
「・・・・?私はそのような事はあまり気にしていなかったので分らないです。」
ジェスター
「紫色の木ってあるの?」
ファン
「聞いた事ないですね・・・。」
・・・・。
・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ルベリエ
「最近セルバス平原の近くに位置するドッペルゲンガーの森が拡大しているらしい。」
シャドウ&アッシュのオーナーであるルベリエが吹かしパイプを加えながらある一件について話している。
イスピン
「ドッペルゲンガーの森が拡大しているなんて・・早く対処しないと周辺の環境が悪化し強力なモンスターが済みついてしまいます。」
マキシミン
「あー、何で俺がこんなやぁぁぁっっすい仕事をしなきゃなんねぇんだろうなぁ?ルベリエェ?」
ルベリエ
「貴様はギルドに付けを回しすぎだ。利息含め返済全て終わらせるまでギルドに縛り付けておくからな。」
マキシミン
「くそったれぇっ。」
わなわなと怒りに震えながら右拳を見せびらかしながらぎゅっと握りしめる。
マキシミン
「あぁ、糞!腹減った!」
ポケットから湿気ているパンを取り出しクチャクチャパンを食べ始めた。
マキシミン
「ほんで、どひてドッへルへンぐあーの森がはくだいひてるんだ?
(んで、どうしてドッペルゲンガーの森が拡大しているんだ?)」
ルベリエ
「あの森は特別だ。ドッペルゲンガーの侵食を食いとめるために強力な呪術師が周辺の木々に呪術をかけ
ドッペルの侵食を食いとめていたんだが、場をわきまえねぇ奴等が木々を勝手に伐採している事が原因のようだ。」
マキシミン
「ふーん。」
最後の一千切りのパンを口に放り込む。あっという間になくなってしまった。
マキシミン
「そいつをブッ倒せばいいんだな?とっとと終わらせてやる。」
ルベリエ
「本依頼は事の重大さもあってか報酬は100Kと高い。」
マキシミン
「!」
マキシミンの目の色が変わる。
マキシミン
「ククク、なるほどな。だが俺様に任せておけ。すぐに朗報を持ちかえってやるからな。」
イスピン
「マキシミン、君はゼリーキングの時もそうやって調子に乗って痛い目にあったよね?」
マキシミン
「うるっせぇなぁ。お前は黙ってここで指でも咥えて待ってろ!」
イスピン
「その態度は何?」
ルベリエが吹かしパイプから煙を吐き出す。
ルベリエ
「急いだ方がいいぞ。アクシピターの連中等も同じ依頼が来ているだろうからな。」
マキシミン
「こうしている場合じゃねぇっ!!おら、いくぞノロマ!」
イスピン
「ちょっと、マキシミン!!!」
ルベリエ
「おい。討伐対象も聞かずに行く気か?」
マキシミンが即座に振りかえる。
マキシミン
「誰を倒せばいいんだ?あ?」
ルベリエ
「調査報告によると2匹が相手のようだ。一匹は白いジェスター、もう一匹はオレンジ色の恐竜っぽい見た目した変な生き物だ。
強さは分っていないから気をつける事に越した事はねぇな。」
マキシミン
「けっちょんけちょんにしてやる!!」
マキシミンがスチールシャドウを構えると即座に建物から飛び出し、ワープポイントへと向かった。
イスピンも怒りの表情を浮かべながらマキシミンの後を追う。
ルベリエ
「・・・・・。」
・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ジェスター
「ねぇファン。」
ファン
「はい。」
ジェスター
「・・・・どうしよう・・・。」
小屋の目の前には様々なドッペルゲンガーが徘徊しており、とてもじゃないが外に出れる状況じゃない。
この小屋の存在には気付いているのだろうが今は中に入る気配はない。
ファン
「・・・ここが何処なのかは分りませんが本当に恐ろしい場所ですね。見知らぬ者だけではなく
僕やジェスターさんの偽物も歩きまわっていますよ・・。」
ジェスター
「ねぇーファン。」
ファン
「はい。」
ジェスター
「その気になったら私あれ全部やっつけてもいいんだよね?」
ファン
「ジェスター種が皆怖いです。」
ファンが資材を確認する。
ジェスター
「何確認しているの?」
ファン
「小屋の周りに罠を張りましょう。ずっと監視し続ける訳にもいきませんので寝る前に罠を張り
誰かが引っかかったら罠に苦しめられている隙に逃げるか倒しちゃいましょう。」
ジェスター
「罠に引っかからなかったとしても別に倒していいんだよね?」
ファン
「特にこのジェスターが怖いです。」
続く
追伸
はっきりと覚えている。ジェスターのひとり言で初めてストーリー性があったのはこの回だったっということを。
しかもこれ初めからずっとマキシミン視点の小説が今でも残っているんだよね・・・。あれ中学生の頃に書いたシナリオだ・・。
第五話(一応最終話) 『ドッペルゲンガーの脅威 その2』
ジェスター
「やっほー!皆の伝説のスーパーアイドルジェスターだよ!」
ファン
「どうも、ファンです。・・・・・。」
ジェスター
「あー!そこは『ブロリーですか?』って突っ込む所だよ!」
ファン
「いえ、そんな事よりも外の状況をどうにかしたいのですが・・・。」
何故か小屋の前に沢山のドッペルゲンガーが集まり喧嘩騒ぎが起きている。
中にはDOPジェスターやDOPファンが含まれているが二人とも揃ってやられている。
ジェスター
「自分の偽物でも倒れている所見るとむかつくー。介入していいー?」
ファン
「ダメデス!!小屋に入る気配がないのですから今は大人しくしているべきです!
それに今小屋周辺には罠を張っているのですよ。ジェスターさんの事ですから気付かず自分で罠を踏んでやられるのが安易に想像できます。」
ジェスター
「言いたい放題言ってくれるね。覚悟は良いー?」
ファン
「ダメデス!!!!!」
・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
マキシミン
「またここに来ちまったか・・・。」
イスピン
「つい最近PKer退治しに来たばっかりだよね・・。今日はいなければいいんだけど。」
マキシミン
「いてもまたブッ倒せばいいだけの事だろ。」
ドッペルゲンガーの領域内に入る二人。
周辺の木々は紫色に変色しており、ドッペルゲンガーの領域内に入った事が分る。
イスピン
「おかしい。前来た時ここはまだドッペルゲンガーの領域外だった。」
マキシミン
「それだけじゃねぇな。マナの流れがかき乱されている。おい、イスピン。魔法使ってみろ。」
イスピン
「ちょっと?君も魔法使えるんだから自分で試しなさいよ。」
マキシミン
「あー、うっせーな!」
右こぶしを震わせながら自分で魔法を唱える。しかし魔法は発動されず空回りに終わった。
イスピン
「鍛練の怠りすぎ。」
マキシミン
「ちげーよ!さっきも言っただろ!マナの流れがかき乱されてるって!お前もやってみやがれ!」
イスピンも渋々魔法を唱えるが確かに魔法が発動しない。
イスピン
「・・・本当だ。・・この重たい感じは気のせいじゃなかったんだ。EMPが過度に溢れていて扱いが難しい。」
マキシミン
「全く、シルフウィンドが使えないんじゃめんでーな・・・。」
イスピン
「あの魔法使わないでくれる?追いかけるの大変だから。」
マキシミン
「お前の事なんか知ったこっちゃねーよ!とっとと犯人捜してブッ倒して金貰うぞ!」
イスピン
「ちょっと!全くマキシミンはどうしてお金の事が絡むとシルフウィンドがかかってなくても素早く動けるの。」
二人はドッペルゲンガーの奥深い領域に入る。確か領域内の何処かに小屋が建てられており
そこにジェスターとよくわからない生き物が勝手に住んでいるとの事らしいが・・・。
領域内に入ってさっそく誰かと遭遇する。
・・・が。
マキシミン
「ん。」
ゼロレリ
「・・・!!き、貴様は!!いつしかの眼鏡の赤い奴!!」
マキシミン
「うげ!!あいつゼロレリじゃねぇか!!」
イスピン
「うわっ!」
以前このドッペルゲンガーの領域内で好き放題暴れているPKerを退治して欲しいと依頼を引き受け
その際苦労しながらも何とか倒した相手がこのゼロレリである。再び遭遇するとは運が悪い。
ゼロレリ
「眼鏡野郎め、今度こそ殺す!」
マキシミン
「眼鏡って何だぁ?あぁん?」
イスピン
「ほら、マキシミン逃げるよ!」
ゼロレリ
「死ぬのが怖いのか?腰抜けめ!」
マキシミン
「あん?」
イスピン
「ほら!同じ挑発に乗らない!!」
イスピンが強引にマキシミンの腕を引っ張って逃げる。
マキシミンも渋々ゼロレリに背中を見せ逃走する。
・・・。
・・・・・・・・・。
なんとかゼロレリの追撃を振り切った二人。
近くの物陰に隠れて息を整える。
マキシミン
「あー、くそったれ!何で毎回あいつが出てくるんだ!腐れ縁すぎるぞ。」
イスピン
「ゼロレリがいるんじゃ話しは変わってくるね・・。」
マキシミン
「報酬上げてもらわねぇとな。ますます長居したくねぇ、とっとと小屋探すぞ。」
ゼロレリを警戒しながらドッペルゲンガーの領域内を探索する二人。
・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・しかし探せど探せどそれらしい小屋は見つからない。
マキシミン
「だああ!!くそ、疲れた!帰る!」
シルフウィンドが使えないためスタミナの消耗が割と激しい。意外とマキシミンのスタミナは少ない。
イスピン
「駄目だよ、マキシミン。この仕事を今日で終わらせないと借金の金利増えるよ。」
マキシミン
「ちっ、マジでイライラするぜ。」
イスピン
「だったら少し休憩したら?ほら、あそこに木の家があるよ。」
マキシミン
「ちょっと休ませて貰うか。」
二人が木の家へと近づく。
マキシミン
「・・・・なぁ、俺ふと思ったんだが。」
イスピン
「何?」
マキシミン
「この家、言い換えれば・・・・。小屋じゃないのか?」
イスピン
「・・・・・。」
マキシミン
「・・・・・。」
二人とも顔を見合わせてハッとする。
マキシミン
「あんな小屋ぶっ壊してやる!!!おらあぁぁっっ!!」
マキシミンがスチールシャドウを片手に持って小屋を破壊しようとしたその時。
突然小屋から誰かが飛び出て来た。あれは・・・ジェスターだ。ターゲットはこいつで間違いない。
ジェスター
「ひっさーつ!!大激連ー!!!」
ジェスターが赤い剣を振り回しながらマキシミンに襲いかかる。
良く見ると普通剣ではなく、魔法で作られた剣に炎のエンチャントが付加されている。
小屋の中で誰かが魔法を唱え続けている。・・・どうやら中々の魔術師が背後にいるらしい。
マキシミンがジェスターの攻撃をバックステップして避け続ける。ある程度後ろに下がった後、スチールシャドウを振り回しジェスターの攻撃を受け止める。
剣とスチールシャドウがぶつかり衝撃でジェスターが後ろによろける。その隙にイスピンがレイピアを前に突き出すが
後少しの所でジェスターが後ろに飛んで避ける。
マキシミン
「あいつ、普通のドッペルゲンガーじゃねえぞ、気をつけろ!」
イスピン
「言われなくても!」
そもそもドッペルゲンガーと勘違いしている二人。
マキシミン
「だが所詮はペット。これで決めてやる。五花月光斬!!!」
マキシミンが大きく踏み込みジェスターを斬りつけようとした瞬間、何処からともなく声が聞こえた。
ファン
「そう来ると思いましたよ。今です、落とし穴!!」
突然体が宙に浮いた。いや、違う。落ちたのだ。
地中奥深くへとマキシミンは落下し腰を強打する。
マキシミン
「ぎえっ!!」
イスピン
「ちょ、マキシミン!」
ジェスター
「ターーックル!!」
イスピン
「わわっ!!」
マキシミンの方へ目を向けた瞬間、一瞬の隙をつかれてジェスターからタックルをまともに食らう。
そのまま先程マキシミンが落ちた穴へと転落する。
マキシミン
「うげえぇぇっ!!どけ!体重114Kg!!」
イスピン
「装備含めた体重言わない!!!」
しばらくマキシミンが痛みでその場にうずくまる。
マキシミン
「くそ・・・。あんなペット見た事ねぇ・・。」
イスピン
「確かに・・。報酬10万Seedの事はあるみたいだよ。」
マキシミン
「とにかく、ここを登ってでねぇと。」
10m程あるとても深い落とし穴から這い上がる。
上りきった頃には夕日が見え始めていた。
周辺にあのジェスターは見当たらなかった。恐らく小屋にでも戻ったのだろう。
マキシミン
「詰めの甘い奴め。だが何か作戦が必要だな・・・。」
イスピン
「僕にいい考えがあるよ。」
マキシミン
「ほぉ。何だ、特別に聞いてやる。言ってみろ。ククク。」
イスピン
「癪に障るけど今は我慢してあげる。これをあの小屋に投げつける。」
イスピンが赤い毛玉を取り出しマキシミンに見せる。
マキシミン
「何だ、それは。ここでマフラーでも編む気か?」
イスピン
「程々君の無知っぷりには呆れるよ。」
マキシミン
「あぁ?」
イスピン
「炎の毛玉だよ。これは何かの衝撃を与えると爆発して炎が舞い上がるんだ。
これをあの小屋に投げつければいい。」
マキシミン
「落とし穴に落ちた時爆発しなくてよかったな。」
イスピン
「・・・確かにね。」
イスピンが小屋目掛けて炎の毛玉を投げつける。
毛玉が小屋にぶつかった瞬間、毛玉そのものが突如炎を纏いはじめた。
その数秒後、毛玉は爆散し小屋を燃やし始めた。
ジェスター
「ぎゃあーー!!一体何!?」
ファン
「こ、これは・・・。想定の範囲外デス・・・。」
マキシミン
「今だ、一気に攻めるぞ!!」
好機と見たマキシミンがスチールシャドウを片手に持って小屋へ突撃する。
残り5mという所まで接近した瞬間、ジェスターが外へ飛び出してきた。
マキシミン
「死ね!斬!!」
マキシミンがジェスターに向けて会心の一撃を繰り出す。ところが
ジェスター
「甘いー!弾き返し!!」
マキシミン
「うぐわっ!」
ジェスターが全力で剣を振り、マキシミンの攻撃を弾き返す。
予想外の反撃にマキシミンが後ろへよろめき、背中から地面の上へ倒れる。
ファン
「あ、そこには落とし穴があります。」
地面の上に倒れたかと思いきや、再び地面に穴が空きマキシミンはそのまま深い穴へと落ちて行った。
イスピン
「殺!!」
イスピンがジェスターに向けて鋭い一撃を繰り出す。しかしジェスターはひらりと攻撃を交わし、両手でイスピンを押しだし再び落とし穴へと落とす。
イスピン
「わああぁぁっーー!!」
ドスン
マキシミン
「うぐえぇっ!またかよ!てめぇー!」
イスピン
「い、いたたたた・・・。」
マキシミン
「お、俺の方がもっといでぇよ!ぐ、ぐるじ・・・114Kg!どけ!」
イスピンが肘でマキシミンの顔を殴り黙らせる。
イスピン
「早く上らないと!」
イスピンが上を見上げた時、ジェスターと恐竜みたいな何かがこっちを覗き見ていた。
ジェスター
「ねーねー、ファン。この人達まだ消えないよ。」
ファン
「おかしいですね。ドッペルゲンガーではないのでしょうか?」
ジェスター
「とりあえず燃えてる瓦礫落としちゃおうっと。」
ファン
「ジェスターさん。相当えげつないですよ、それ・・・。」
イスピン
「マキシミン!このままだと危険だよ!」
マキシミン
「俺から見ればおめぇも十分危険だっつの・・・。」
登るにしても絶対落とされるだろう。万事休す・・・。二人がそう思った時。
「心!!」
マキシミン達にとって聞きなれた声が聞こえた。
誰かがクナイをジェスターに投げつけていた。
ジェスター
「わっ!」
ファン
「ヒィィッ!!」
イスピン
「その声・・・レイさん!!」
シベリン
「ルベリエから話しは聞いた!俺達も加勢するぜ。」
マキシミン
「おい!やめろ!報酬が減る!!」
シベリン
「おいおい、そんな事言うんだったら本当に帰るぞ。」
シベリンが巨大な槍を振り回してジェスターを牽制する。
ジェスターとファンがジリジリと後ろに下がる。
ジェスター
「う、うーん。伝説のスーパー戦闘スペシャリストの私でも四人は不利・・・?」
ファン
「ブロリーでしたら四人相手に余裕で戦っていましたよ。」
ジェスター
「もうだめだ。お終いだぁっ!」
ファンほら、ガンバッテクダサイ!!」
「こんな時にその真似はやめてください。本当に駄目な気がしちゃいます。
ファンがコソコソと何処かに隠れる。
マキシミンとイスピンが穴から這い上がってきた所を見計らってシベリンがジェスター達に攻撃を繰り出す。
イスピン
「俺の技は一味違うぜ。連突き!!」
シベリンがジェスターに向けて猛烈な速度で槍を振り回し襲いかかった。
しかしジェスターも負けじと剣や巧みなステップを攻撃を回避し続ける。そして一瞬の隙を見計らってジェスターが反撃する。
ジェスター
「弾き返し!えいっ!!」
ジェスターが巨大な槍を弾き返し、よろけたシベリンに対して突きを繰り出す。しかし真横からクナイが突如飛んできたため
クナイを回避した結果、攻撃がシベリンに当たる事は無かった。
ジェスターが後ろにバックステップした瞬間、突如双剣を持った少女が何人も現れ一斉にジェスターを攻撃した。
ジェスター
「回転斬りーー!!」
素早く一回転し四方八方から襲いかかってきた少女の分身を全て斬り裂いた。
そしてそのままジェスターは大きく踏み込んでシベリンに向けてジャンプ斬りを繰り出した。
レイがすかさず爆弾を取り出しジェスターに向けて投げつけた。
レイ
「空中じゃ回避は出来ない!」
ジェスター
「キャッチは出来るよ!」
ジェスターがレイが投げつけた爆弾を空中でキャッチし、すかさず投げ返した。
しかしコントロールが悪かったため、落とし穴へと落下しダメージとなる事は無かった。
だがジェスターは剣を両手で持ち、そのまま勢いよく攻め込んできた。
ジェスター
「紅の道場輝月直伝、無月散水!!」
ファン
「ジェスターさん、時系列が全然違います!!!」
ジェスターが突如謎の技を繰り出しシベリンとレイに向かって激しい猛撃を繰り出す。
剣を棒のようにして振り回し目にもとまらぬ斬突撃を繰り出す。シベリンは攻撃を槍で防御し続ける。
レイは後ろへバックステップして前線から離脱する。結果、シベリンが全ての攻撃を一人で防ぎ続けることとなり大きな負担となっている。
すぐにイスピンが前線へ復帰しジェスターの攻撃を二人で弾き返し始める。しかし。
ジェスター
「フィニッシュ!!」
ジェスターが最後に叩きつけるようにして二人の武器を弾き飛ばす。
シベリン
「なっ!!?」
イスピン
「うわぁっ!」
二人が地面の上に倒れる。
レイがすかさずポーションを取り出し、二人に手渡す。そして前線へと出る。
ファン
「敵はジェスターさん一人じゃありませんよ。」
ファンが後ろから破壊魔法を唱え援護攻撃する。しかしレイが全て弾き返し攻撃を防ぐ。
ファン
「アァ、ゼンゼンダメデスッ!」
ジェスター
「そんな事ないよ。」
レイがファンの攻撃を防いでいる隙に後ろへ回り込み、レイの背中を斬りつける。
攻撃を受けてしまったが、すぐにレイが後ろを振り返りジェスターの猛撃を防ぎ始める。
しかし攻撃を受けた事によってスタミナの消耗が一気に激しくなりレイのスタミナが限界を迎えようとしていた。
レイ
「心!」
ジェスター
「もう当たらないよ。」
軽々と避けられる。
ジェスター
「これでトドメだよ。私の必殺技!!」
ジェスターが剣を投げ捨て、愛用の棍棒を取り出す。武器についているスイッチを押した瞬間、輝き始めた。
ジェスター
「フルスイング!!!」
もはやここまでか。レイがそう思った瞬間。
マキシミン
「ふっ、俺様を忘れた瞬間貴様の敗北は確定していた。」
ジェスター
「あ!!!」
ジェスターの真上にマキシミンが居た。スチールシャドウを両手で構える。
マキシミン
「死ね!!五花月光斬!!!」
最大必殺技である五花月光斬に重力の力を加えジェスターを一気に切りつけた。
ファン
「あ、危ない!!バリア!!!」
ファンがジェスターにバリアを張り攻撃を防ごうとする。攻撃が着弾する前にバリアを展開したが
マキシミンがバリアごと叩き割ってジェスターに攻撃を加えた。
バリアのせいで攻撃地点がずれてしまい左肩を深く斬る程度になってしまった。
しかしそれでも致命傷である事は間違いない。
ジェスターが悲痛な叫び声をあげ地面の上でもがき苦しみ始める。
マキシミン
「ククク。これで10万Seedは頂いたな。トドメだ。死ね。」
マキシミンがジェスターの心臓目掛けて突き刺そうとした瞬間。
ファン
「メガバースト!!」
マキシミン
「うおっ!!」
おおいな危機感を抱いたファンが土壇場で魔術の才能が覚醒し上級魔法でマキシミンを退ける。
すかさずファンがジェスターへと近づき、テレポートを唱えるとその場から離脱する。
マキシミン
「あっ、くそ!!!10万が逃げた!!!」
イスピン
「ちょっと・・・言い方・・・。」
・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
キュピル
「ジェスターが大怪我したと聞いて。」
ジェスター
「痛いぃ〜・・・。く、くるしぃ〜・・・。」
ファン
「すみません・・・。僕がついていながら危機を回避する事が出来ませんでした。」
キュピル
「仕方ない事だ。ほら、ジェスター。苦しいだろうがちょっと起き上がれ。包帯巻くぞ。」
ジェスター
「いーたーいーーーー!!」
キュピル
「我慢しろ。この程度の傷なら痕も残らない。ほら。」
ファン
「・・・あ、所でキュピルさん。海外でのお仕事の方はどうなったのですか?」
キュピル
「ちょうど終わった所だよ。あの程度のぼろい一軒家だったらこれでまた再建できる。」
ファン
「それは朗報です。」
ジェスター
「いたーーーーーい!!」
キュピル
「我慢せい、我慢。」
シーズン2 外の世界 END
追伸
本当は10話ぐらいあったのは覚えていたのですが全く覚えていなかったので主要な出来事だけ復旧させました。
ちなみに今回の一連やり取りは旧・小説を殆ど引用。